~目指すは地域に政策提言できる団体へ~
特別地区会から支部へ
尾道支部は現在設立30周年を迎えています。広島県中小企業家同友会が1973年に設立されてから20年後、1993年にそれまで尾道・三原特別地区会という名で活動していた経営者たちは、尾道支部の設立と同時に活動を始めました。
最初は手探りの状態で、支部運営を行っていました。ああでもない、こうでもないと議論を重ねて、トライ&エラーの連続だったそうです。
その当時は福山支部との交流が盛んで、小組や委員会、理事会運営など、様々なことを福山支部から教わりました。
会を運営していくことを学び、それに励んでいた時期でした。
青年部立ち上げから活動が活発に
その後、活動が盛んになったのは、やはり青年部の立ち上げがあったからだと言います。(有)藤本乾物 藤本 有史氏が尾道支部 初代青年部部長に任命され、青年部を立ち上げました。
その当時、青年部部員は3人しかおらず、お金もない、人もいないという状況の中、まったくの手探り状態で青年部運営をはじめていったそうです。戸惑いの連続で、何をどうしたらいいのかわからない日々が続く中、広島支部・呉支部・福山支部の人たちに助けてもらいながら徐々に学びを深めていきました。
時には忘年会に呼んでもらい、時には青年部例会に合流させてもらい、他支部から様々なことを学び、持ち帰りました。
藤本氏は青年部連絡協議会会長となり、県全体の青年部をまとめる大役を任されました。数人しかいない尾道支部から連絡協議会会長になり、相当なプレッシャーだったそうです。今でこそ、支部同士仲良くしておりますが、当時はライバル意識も強く、それぞれの青年部の意見を聞き取り、県全体の青年部の意識をまとめていくのは大変な苦労があったそうです。
また、三原支部・東広島支部の青年部立ち上げにも関わり、県全体の青年部をよりよくスムーズにしていく取り組みを行なっていったそうです。
当時で一番印象に残っている出来事は、尾道で青年部全県一泊交流会を開催したこと。お金もなく、講師の方を呼んで講演をする予算もなく、どうしようか、どうしたら尾道を訪れてくれる他支部の仲間たちが楽しんでくれるかを考え、『尾道でっち』という企画をしたそうです。これは、尾道の町を楽しんでもらいながら、クイズやスタンプラリー形式で、商店街の人々も巻き込み協力してもらいながら、尾道の歴史と文化を知ってもらう取り組みでした。
これがとても好評で、尾道支部は面白いぞと思っていただけるきっかけになったそうです。
予算も少ない中で、どうやったら楽しんでもらえるかを考えながら手探りで行った企画でしたが、今でも忘れられな良い思い出になったそうです。
こうして青年部が活発に活動することで、尾道支部全体が盛り上がり、他支部や地域を巻き込みながら活動する、今日の活動の礎になっていきました。
それらは今でも尾道市立大学と共同で行っている『地域活性化企画』や青年部が主体となって行っている震災復興への取り組み『ぶちええ尾道』の開催にもつながっています。
今後の発展
尾道支部は神原栄支部長になってから、県全体の中の尾道支部なんだということを意識していったとこのことです。それまでは尾道支部の中でどうしようか、こうしようかと考えていたことを、広島県の中の尾道なんだ、全国の中の尾道支部なんだという考えを浸透させ、中小企業家同友会そのものの考えに紐づいた活動や理念を遂行していったそうです。
また女性部の中で木織さんがNPO法人おのみち帆布を設立し、地域の資源を有効に活用し、地域と共に育て守っていき、その成功事例を県内外で発表され、さらに尾道支部の価値の底上げをしてきたということは間違いありません。
今後の尾道支部は、地域に対して政策提言ができる、そんな団体になっていければと考えています。そのためには様々な情報を仕入れ、学びを深め、勉強もしていかなければなりませんが、自社を良くし、地域へ想いを馳せ、地域とともに育っていける、そんな支部になっていけるように、これからも、尾道支部の発展を願いながら様々な活動に取り組んでいきます。
記:尾道支部広報委員会