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2023.05.29

「幸子の部屋」〜きもので自社の未来を語る〜 Vol.1 スマイリーここあ(株) 森川麻衣さん(中③④)

皆さん、こんにちは。ひとつ麦の吉原幸子です。
ゲストの方にお着物を着用してもらってお話を聞く新企画「幸子の部屋」へようこそ!

栄えある最初のお客様は、訪問介護事業を行っておられる、スマイリーここあ(株)の森川麻衣さん(中支部③④地区)です。

【本日のお召し物】
森川:本藍染めの小紋に、博多で織られた白い琥珀織の帯で爽やかに。「いつもより背筋が伸びた気がする」という森川さん。事務所スタッフに「女将が出来ますね!」なんて言われたりもしました。最後には名言が飛び出しましたよ!

吉原:各種の小紋をちりばめたグレーのお召しに、緑のひとつ麦オリジナル・インド刺繍帯を締めて涼やかに。暑さに向かう季節には、透け感のある素材を身につけたくなります。

Q:会社を設立した時の、初心について教えてください
A:障碍者、障碍児、高齢者に関わらず、誰もがしたいことを出来るようにとの思いで起業しました。例えば障碍ゆえに人手を借りないと外出できない方の場合、介助者に「今日は雨だから出かけないようにしましょう」と言われて、したいことがしたい時に出来ず、あきらめなければならない場面が往々にしてあります。そういうことを言わない事務所を作りたくて設立しました。

Q:起業から10年ほど経過したそうですが、思い描いていたサービスを提供できるようになられましたか?
A:実は昔ほど利用者様の希望の全てを叶えることに固執しなくなってます。我慢せずに過ごしてほしいという願いは変わりませんが「一緒にいることで互いに感謝し合える」関係を理想とするよう変化しました。現在は、利用者様とスタッフが良好な関係を築けていると感じています。

Q:現状において、課題はありますか?
A:スタッフのみんなと旅行に行きたいですね(笑)

Q:10年先、どのようになっていたいですか?
A:これは常々口にしていることですが「村」を作りたいです。みんながみんな、自分らしく活動できる施設であり、地域を形成したいです。例えばこれまで畑づくりの経験がある方には、野菜を作ってもらう、お料理の得意な方には、お惣菜を作ってもらう。自分に出来ることを出来る場所で発揮することで、みんながみんな輝ける「村」を作りたいです。障碍者も、高齢者も、健常者も、保育児童もいるような場であったらいいなと思っています。

Q:素晴らしい夢ですね。そのために心がけていることはありますか?
A:「元気でいよう」と思ってます。元気でないと、何もできないので。よく「悩みないでしょ~」っていろんな方から言われます。そのくらいでいいんです。私はいつも利用者さんから元気を頂いています。

Q:常に元気を保つというのも、なかなか難しいことと思います。時には利用者様との間でトラブルが発生することもあるのでは?
A:それはあります。過去に、弁護士の方にお世話になるような案件もありました。それでも私は人が好きです。若い頃、婚礼美容の仕事をしていました。それを辞めて、ヘルパーの仕事に就いて、利用者様に感謝されて、逆に感謝することを学ばせてもらいました。今もその連続です。

Q:実は私も両親や姑の介護に携わっています。しかし、感謝しながら介護できません。どうして継続できるのですか?
A:それは「仕事」だからです。「介護はプロに任せなさい」という言葉があります。介護はプロに任せてください。ご家族はご家族にしかできない団欒をしてください。良いとこ取りをしてください。それでいいんです。私だって、実の家族の介護は出来ないと思います。「やってあげてるのに」「こんなこともしてくれない」と家族間で口にしたら喧嘩にしかなりません。そこはプロに任せてください。仕事だから、少々の理不尽も、笑顔で感謝に変えられるんです。

Q:目からうろこのお言葉です。なんだか気持ちが楽になりました。
最後に、今、プライベートでやってみたいと思っていることを教えてください
A:家族旅行ですね(笑)

吉原:旅行、お好きなんですね(笑)
森川さん、今日はありがとうございました。またお話を伺わせてください。

着付から退出まで約1時間半。楽しくインタビューさせて頂きました。

次はあなたの事務所をお尋ねするかもしれません。
是非お着物で、事業の来し方行く末を聞かせてください。

それではどうぞ、ごきげんよう。

記:ひとつ麦 吉原 幸子