『広島エリア合同入社式 記念講演 チェンジ・チャレンジ・チャンス』講師 ㈱アイ・エス・シー 代表取締役 三好 達士 氏
三好 達士 氏
●新入社員時代の苦労と成長
我が社では、ICT(情報通信技術)関連の業務を運営しています。私は元々、大学が文系だったこともあり、理系学部出身が多い中で劣等感を抱く事もありました。
しかし、仕事をしていく中で、色々な人と出会い、考え方や仕事に対しての姿勢が変わりました。特に、新入社員時代にとても苦労したことを覚えています。
入社当時、私の教育担当はとても厳しい方で、日々叱責されることも多々ありました。ただ待っているだけで教えてもらえることはなく、自分から聞かないと教えてくれませんでした。覚えなければいけない事も多く、常にメモを取る姿勢が大事であることも分かりました。しかし、大量の仕事を処理することが出来ず、1年目で体調を崩してしまう事もありました。ただ、そうした厳しい経験の中で、私は大切なことを学べたと思います。
それは、1から10まで全てを吸収するのではなく、自分に響いたところに優先順位をつけてクリアしていくというものです。仕事で吸収しなければならないことは無限にあります。しかし、時間は限られており、全てのことに時間を費やす余裕はありません。優先順位をつけて、要点をまず吸収することが最も肝心なのです。この習慣は現在でも続けており、あの時の経験が今に活きていると実感しています。
新入社員の皆さんも1つずつ、大事なことを吸収し、成長してもらえたらと思います。
●誇りと希望が持てる職場
新入社員の皆さんには働きやすい職場を自分の手で創りだすということを大事にしてもらいたいです。 近年では、「働き方改革」が話題になっていますが、ただ働きやすいだけではいけません。働きやすいが、やりがいがない「ぬるま湯企業」。やりがいはあるが、働きにくい「ブラック企業」。いずれも理想的な企業であるとは言い難いでしょう。そして「働きやすくてやりがいのある仕事」をするには皆さんからのアプローチも必要となります。ただ言われたことを嫌々やっているだけでは、任された仕事に対してやりがいを感じることは出来ません。
将来、どのような社会人になりたいか、という目標意識をもって、全ての仕事にやりがいを見出してほしいです。
●仕事の答えは経営理念に
我が社では、「お客様と社員の未来を創造する」という理念のもと、困りごと解決業に尽力しています。私は「経営理念」を1つの価値観とし、新入社員の皆さんにも共通の価値観を持ってチームとして働くことの大切さを知って頂けたらと思います。
仕事には1つの答えがなく、選択を悩んだ際に、答えを決められないことがあります。その時は、経営理念を基に答えを出しています。
会社はチームで組織されており、時には意見が衝突することもあります。しかし、会社にいる全員に理念が共有されているならば、お互いの目的を分かち合い、協力し合うことが出来るのではないでしょうか。
●皆さんに期待すること
皆さんはこれから社会で生きていく中で、幾度となく困難に遭遇します。私より上の世代ではバブルが崩壊し、大量のリストラが行われるなどという苦しい時代もありました。私が学生の時は、就職氷河期の真っただ中で、とても苦しい就職活動だったことを今でも覚えています。
しかし、そうした苦しい事を乗り越えた経験のおかげで、現在の仕事に自信を持って取り組むことができています。
こうした環境の変化に対応する力はどの時代にも通用します。むしろ、こういう時代が変わる時には、チャンスが転がっています。
是非、皆さんも困難をピンチと捉えず、チャンスだと思って励んでください。
(合同入社式の様子)