寄稿「中小企業の日」に寄せて(2)
広島県知事 湯﨑 英彦
広島県中小企業家同友会におかれましては、日頃から、中小企業の安定した発展に向けた様々な活動を通じて、本県経済の発展に多大な御貢献をいただいており、深く感謝を申しあげます。
近年、少子高齢化が進み、労働力の確保が困難となる中、中小企業・小規模企業を取り巻く社会経済情勢は厳しさを増してきております。
こうした中、本県では、中小企業・小規模企業の振興に関する施策を総合的に推進し、本県経済の発展及び県民生活の向上に寄与することを目的とした、広島県中小企業・小規模企業振興条例に基づき、貴会を始めとした中小企業支援団体の皆様からの意見聴取を行うことにより、中小企業等に対し、状況に応じた支援策を講じているところでございます。
さて、新型コロナウイルス感染症の拡大により、外出自粛による飲食業などの大幅な売上の減少、観光関連産業の低迷、世界的な需要の減退による製造業の生産調整など、幅広い業種で深刻な影響が生じております。 今後の見通しが不透明な状況ではございますが、経済復興に向けて、まずは、短期的な取組として、県内企業等の感染拡大収束までの事業継続と雇用維持をしっかりと支える取組を実施しているところでございます。さらに、中長期的な取組として、デジタル化など環境変化に対応した事業展開やテレワークの定着などを見据えた働き方改革の更なる推進など、価値観の変容や新しい生活様式を踏まえた経済活動の安定的発展に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
広島県中小企業家同友会の会員の皆様におかれましては、経験と知識の交流を通して、現在の状況下を乗り切り、生産性の向上と新たな付加価値の創出により更なる発展を実現していただくとともに、引き続き、本県の施策推進に御支援・御協力をお願いします。
終わりに、広島県中小企業家同友会の益々の御発展と、会員の皆様の御健勝、御活躍を祈念いたしまして、ごあいさつといたします。