「ピンチは強みを生み出す」福山支部B地区会6月例会
報告者:ユウケン㈱ 代表取締役 谷野 裕次郎 氏
この度のB地区6月例会は、「ピンチは強みを生み出す」について、ユウケン⑭の代表取締役社長である谷野裕次郎氏に体験発表をして頂きました。
まずはじめに経営者とは「決断・覚悟・縁」の繰り返しとホワイトボードに大きく書かれ始まりました。
谷野氏は、高校卒業後は7年間飲食業にお勤めされた後、家族の方のご病気のため福山に帰省されました。帰省後、親戚の叔父に足場工事のアルバイトに誘われることで、今の職種に足を踏み入れます。その後、結婚と同時に奥様をしっかりと養う覚悟を決めて会社を設立します。
「社員、社員の家族の安心・幸せとは?」と考えて、2008年に法人化にすると決断した後すぐにリーマンショックにあいます。設立後から法人化まで順調にきていましたがリーマンショック後に取引先3社が倒産してしまい集金困難になります。この時自宅の購入、部材購入と大きい金額が動いていたため、社員への給与支払い困難になります。7名いた社員は4名退社されたそうです。しかしそれでも残ってくれた社員の方が今の谷野氏の右腕、左腕となってくれています。この時の原因を考えれば曖昧な経営計画、安易な資金繰り、「何とかなるじゃろう!」という行動や考えでおきたピンチ。このピンチを乗り越えてこられたのは、ご縁のある取引先の社長から資金提供と、ご縁のある同友会の会員に相談されたそうです。同友会の会員の方から「社長と経営者は違うよ」と言われたことがあるそうです。今では、単なる社長ではなく経営者にならないと会社は良くならないと考えているそうです。
谷野氏が社長から経営者に変わったタイミングは、ピンチの時に社員が残ってくれた時です。社員・社員の家族を一生守っていかないといけないと覚悟を決めたそうです。
谷野氏は、以前から地域のフットボールの監督・コーチ、PTA会長、町内会長、同友会では地区会長、組織委員長などのご縁で繋がり・付き合いがあります。昔は家族には家族の顔、地域には地域の顔、同友会には同友会の顔で話をされていたそうですが、たくさんの経験を経て、どの方でも同じ立場・同じ顔で話せられるようになったそうです。
グループ討論では、「ピンチから学んだことは?」をテーマにしました。ピンチの大小はありましたが、その時の乗り切り方が聞くことができ、有意義な討論ができました。
様々なピンチや困難は谷野氏が経営者だからこそ乗り越えられたのだと思いました。さらにピンチが谷野氏を強くしていったのだと思います。