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2019.04.15

大学・短大・専門学校との共育懇談会 「学校・企業・若者が共に育つ地域づくり~福山大学と同友会の連携事例から~」 2019.2.14

 グループ討論の様子

 新年度の共同求人活動が本格的にスタートする時期を迎え、求人社員教育委員会は大学・短大・専門学校の先生方との共育懇談会を開催しました。企業からは共同求人活動参加企業を中心に41名が、学校からは15名の参加がありました。今年は同友会と学校の連携をテーマに、福山支部と福山大学の連携事例の報告を行いました。概要を紹介します。

 ■コーディネーター ㈲三愛機工 代表取締役 上中谷 浩氏(三原支部長)
 福山支部では福山大学の学生との交流会であるBingo Job Lab(ビンゴジョブラボ)と模擬面接を行なっています。取り組みの様子や企業、学校への期待を教えてください。
 ■企業側 北村自動車㈱ 常務取締役 北村太郎氏(福山求人社員教育委員長)
 多くの学生に合同企業説明会に来てもらいたいという一方で、中小企業が知られていないという課題がありました。もっと中小企業を知ってもらおうと考え、福山大学の学内で学生と経営者の交流会の場を企画しました。それが2017年の2月にスタートしたBingo Job Labです。
 Bingo Job Labではグループ討論をメインに行い、学生中心に労働観などを話してもらっています。経営者からは「学生に魅力ある企業を作っていきたい」や「新卒採用に興味を持った」という感想が寄せられました。  また、同じ日に開催している模擬面接では同じ経営者でも視点に違いがあり、こちらも勉強になっています。単にアドバイスをするだけでなく、彼らの不安を取り除くお手伝いができればと考えています。
 ■学校側 福山大学 学務部就職課 就職指導員 平 喜美恵先生
 就職指導に際し、外部の方に話していただいた方が効果的だと思っていたころに、同友会からお話をいただきました。当初、学生は中小企業にピンと来なかったようですが、知っている企業名があると参加が増えていきました。
 学生のアンケートでは、今後の目標を明確にしたい、就職がゴールではないとわかった等の前向きな感想が大半でした。なかには集団の中であまり話せなかった学生が、経営者と一緒になって討論するという変化も起こっています。
上中谷氏、北村委員長、平先生(写真左から)
 今後、期待すること
■平先生(学校から企業へ)
 1つ目は保護者が納得する企業情報です。最近は就職に関しても保護者の意見が影響しているように思います。それぞれの企業の素晴らしいところをぜひPRしてください。
 2つ目が採用状況です。この時期は、未内定の学生のフォローをしています。採用継続中であれば、大学まで情報をお寄せください。
 3つ目がインターンシップについてです。インターンシップを就職前提や選考に代わるものにしている企業が全国的にあるようですが、学校はインターンシップを教育の一環として考えています。早期に拘束してしまうと、学生が動けなくなってしまいます。この点はぜひ企業にご理解いただきたいと思います。
■北村氏(企業から学校へ)
 仕事の多様性や地域の中小企業、そこで働く社員の様子だけでなく、同友会が働きやすい企業づくりに向けて勉強している経営者団体であることも知っていただきたいです。そして、同友会と学校が互いに当てにし、当てにされる関係を築いていきたいと考えています。広島同友会は約2,600社の企業が所属し、多種多様な業種が集まっています。この強みを生かし、今後もこの交流を長く続けていきたいです。
■上中谷氏 まとめ
 いまの日本は少子高齢化に伴う人口構造の変化から、人手不足の時代を迎えています。同友会の共同求人活動は単なる採用活動ではありません。法令遵守をベースに、よりよい企業をめざし、採用した社員と一緒になって育っていこうと考えています。地域の学校と一緒になって若者を育てていくことは、中小企業にしかできないことではないでしょうか。地域の人育ての意味でも、ぜひ同友会を活用していただきたいと考えています。