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2024.09.27

「想いをカタチに~茅本流経営指針の活かし方~」尾道支部

開催日時:
2024/08/22(木)
会場:
尾道市役所 2F
人数:
44名
報告者:
(同)katawara 代表社員 茅本 高志 氏
文責者:
(有)日伸精機 天間 貴之

尾道支部8 月例会においては、青年部の合同会社katawara 代表社員の茅本 高志さんが「想いをカタチに」~茅本流経営指針の活かし方~ と言う題目で体験報告を発表された。
茅本さんは、大学卒業後、沼隈病院に診療情報管理士として就職しカルテの管理などの仕事を始めた。その途中、本人の中で転機となる出来事がおこる。それは、自らの祖父が認知症になってしまい今までの祖父ではなくなってしまった。それをきっかけに独学で認知症について勉強し始めた。その後病院を退職し、老人保健施設ぬまくまで介護職として勤務を始め介護経験を積んでいったが、そこで介護施設の仕事への取組み方と自分の考えのギャップを感じ始めた。それが現在の合同会社katawara を立ち上げる礎になっている。

その後は、トラック運転手へ転職したが両腕の手術を機に退職した。その後、妻との対話で、介護に対して夫婦が同じ気持ちである事を基に自ら会社を立ち上げる決意をする。会社を創設するにあたり、ミッション、ビジョン、バリューを作成した。作成した理由としては、自社の強み、方向性を決める為。また、富山型デイサービス(共生型)と出会い感銘を受け、自らが目指す所だと感じた事が理由となる。

ミッション:介護内容や必要な時間は、ひとりひとり違うのがアタリマエ。
      介護とその先の暮らしのケアまでオーダーメイドで対応する。
ビション:住み慣れた家、落ち着く場所で自分らしくアタリマエを大切に楽しく過ごす。
バリュー:①普段の暮らしにとことんこだわります。
      ②個人を尊重し対等な関係性を構築します。
      ③ひとりひとりに対して向き合いケアを考えます。
      ④失敗から学び挑戦を繰り返し、皆で成長していきます。
      ⑤働くスタッフのひとりひとりのやる気や信念に答えます。

そして2023 年合同会社katawara 創設。同年12 月1 日ホームケアゆいまーるを開業し、介護事業を開始した。
ミッション・ビジョン・バリューを浸透させる為におこなった事と乗り越えてきた事例を紹介する。開業前にキックオフミーティングの実施、採用時にゆいまーるツアーと称し自社の考えを実際の仕事を通じて体験してもらうことで浸透に繋げており、考え方が社員に浸透した状態を、「理解し共感し自らの行動に反映し、同じ方向をむいている」と定義している。

ミッション・ビジョ・バリューがある事で、新規営業先で会社の方向性などを具体的に示し顧客獲得となっている。求人においても理念に賛同してくれた方が入社をしてくれるなど良い影響をあたえている。
最後に、今後の展望・目標として、ごちゃまぜな世界(富山型デイサービス)を実現し、「認知症や障がいがあってもなくても、アタリマエに過ごせる世界があり困ったときには助け合える空間を創る」を目標としていくとまとめられた。
ミッション・ビジョン・バリューを作る必要性・重要性を考えさせる内容であり、茅本さんが会社を創設した理由、介護職への思いが伝わってくる内容であった。
これを読んでいる方も、もう一度、創業・継承した時の想いを考えるきっかけとなれば良いと思う。