【社員同士が認め合う社風づくりを目指して】|南➀地区会11月例会|南①地区会
~やらされ教育から、参加したくなる教育へ~
報告者:有限会社ダイイチ企業 専務取締役 長谷川 俊道 氏
株式会社サクセスブロッサム 代表取締役 熊本 すなお 氏
日時:2023年11月10日(金)18:30~
場所:合人社ウェンディひと・まちプラザ研修室A・B/Zoom
参加人数:33名
産業廃棄物処理業界に運転手として入社した長谷川氏の社員時代に仕方なくやっていた教育、仕組み作りから、経営者として想いをもって取り組む社員教育、仕組みづくりを報告してもらいます。
業種的に人気のある仕事ではない廃棄物業界で、人を確保していくことは容易ではなく、人が辞めない会社、人が働きたくなる会社、そのためには社員同士が認め合う社風づくりが必要と考え、経営理念を利用し基準を作り、(考動)つなげる仕組みと、外部講師(熊本氏)による研修を継続しています。
まだまだ道半ばでの報告になりますが、これから益々厳しくなる人材不足における対策の一つとして、社員教育・仕組みづくりの必要性を感じていただくことを目的とします。
①強制的にISO取得のために勉強
場内美化、ボランティア活動(地元の河川敷の草刈り)、「32」の「手順書を作成
良かった点は、1)地元住民との信頼関係ができた 2)視察のお客様にも好評 3)実行委員メンバーで達成感を感じることができた。
②安全に対する取り組み
月イチの安全会議による社員の意識改革、危険予知活動(労災は減ったが、交通事故は減らなかったのでデジタコ・ドラレコを全車両に取付)。
社員が30名になり、経営者の想いや考え方の共有が難しくなり、2014年から外部講師(熊本氏)を迎えた。
③情報を共有するための組織化への取組
今まで上司は社長のみでこれまでは社員横並び。いきなり役職者になっても、部下に任せられない、出来ない人の気持ちがわからない、報連相が出来ない等いろいろあったが、役職者の心得、考え方の研修を継続。それから一部の社員から全社員への研修。
④生産性向上のための平準化と部署間の協力への取組
入社3年以上、役職者参加の会議を継続するうち、他部署の意見を客観的に聞ける良い機会になっている。また、会社に対して意見を発信できるようになり、継続するうちに報告書の内容が良くなっていき社員の成長を感じる。
働き改革をはじめ、月残業70~100時間を30時間以内に削減するため増員、そのため老若男女問わず働ける選別プラントの稼働(人手から機械への職場環境の改善)。結果、業務時間内で研修が出来るようになり、残業時間の個人差が縮まったが、半面能力の差が目立ってきた(出来る人、出来ない人)。
しかし、出来ない人ではなく、考え方や成長のスピードが違っただけ。出来る人は自分の基準に合わない人を攻撃してしまうので、なんとか「人間関係での退職者をなくしたい!」それには「経営理念しかない!」
⑤社員同士が認め合う社風づくりのための経営理念に基づいた社員教育への取組
「経営理念}は作っていたが、自分以外他の社員には浸透していない。社員数が50名を超え自分自身がブレない為に基準が必要。
「経営理念」に基づく評価基準、人材育成。結果として33名が自主的に参加、派遣の人が2名正社員になりたいと希望してきた(派遣の人を社員と同様に扱った)。障碍者雇用の社員に対しては社員同士がGrLINEを作り自主的にフォローしている。
「経営理念」は、トイレ・会議室・休憩室・応接室、社員、お客様が見えるところにに貼り出した。
◆すべてのお客様に信頼される企業をめざします。
◆地域社会と共存共栄してゆく企業をめざします。
◆活気あふれる強い企業をめざします。
最後に長谷川氏が言われた、「継続は力なり!」の言葉が心に残りました。
報告の後のグループ討論のテーマは、①自社における社員教育の取組を教えてください。②社員同士が認め合うために取組んでいることは何ですか?
各グループ喧々諤々と色々な意見が飛び交い、改めて自社への取組の参考になったのではないかと思いました。
記/さくらホーム(株) 荒谷 英邦