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2023.12.05

「社内の問題を解決したらそれで会社は良くなるの? ~これでいいのか俺~」広島中支部中①地区会

「正解にこだわるな、批判にめげるな、改善に終わりなし!」
会社の風土改革を果敢に取り組み、生産性向上に成功した旭調温工業(株)の粟屋博文氏は11月例会の報告を締めくくった。

■報告者 旭調温工業(株)第二営業部 営業課長 粟屋博文氏

■テーマ 社内の問題を解決したらそれで会社は良くなるの? ~これでいいのか俺~

■日時  2023年11月22日(水)
■場所  ひと・まちプラザ
■参加者数 21名

1955年に氏の祖父が創業した、空調及び冷凍冷蔵設備の設計・施工・メンテナンスを行う旭調温工業(株)。幼少期から3代目として期待された重圧の日々だった。敷かれたレールの上にのっていることに息苦しさを覚え、広島から逃げた。たどり着いた横浜では、周囲は旭調温工業の3代目としてではなく粟屋博文として関わってくれ、自分を取り戻すことができたのだと氏は語った。

自信を取り戻し、自分の人生から逃げ続けることをやめ、100年企業の礎を皆とともに築く覚悟で旭調温工業(株)に3年前に入社。ところが職場の雰囲気は悪かった。だらだら残業、挨拶をしない社員たち、モチベーションを失っていた管理職の態度に愕然とした。「これは終わっとるわ」と氏はつぶやく。

一部門にだけ仕事の負荷がかかり、独断専行する社員たち。そのキーマンと真正面から向き合いぶつかっていくと、社内の雰囲気はぎすぎすとする。父である社長からは「重箱の隅をつつく前に、まずは一生懸命働いてくれている社員に感謝をしろ!多少のことには目をつぶれ!」と言われたが、「俺は自分がおかしいと思う事には目をつぶらん!それが、一生懸命働いてくれている社員さんへの、俺の誠意だ!」と反論。①労務管理、②データの取り扱い、③公平に業者と付き合うなど、徹底して会社の旧習にテコを入れていった。いつしか味方がひとり増え、ふたり増え、気づけば社内改革の仲間が増えていった。冷戦状態だった社長との関係も改善され、何でも話し合えるようになった。反骨精神だけじゃダメだ、社長へのリスペクト、きちんと事業承継というバトンを受け取らないといけないと最近では考える。

さあ、そして社内の問題を解決したらそれで会社は良くなるの?いいや、これからはさらにお客様と向き合い商品開発し、取引業者やステークホルダーと向き合う。まだまだ粟屋氏の事業承継への道のりは、始まったばかりだ。

記:(株)キャピタルコーポレーション 村井 由香