【今月の推し】異色の経歴の持ち主がたどり着いた先「いっちょう」の未来(株)イーシーエー|金子 康博さん|南④地区会
ファミリー居酒屋の金子さん、この方を紹介するにはあまりにもスペースが足りない。「起承転結にうまくまとめられるのか…」これが取材をした広報委員一同が感じた感想でした。
いっちょう外観、取材前日は大雪だったため趣のある雪景色。
【起】元ホテルマン、海外経由でレンタルビデオ業界へ。
「元ホテルマンだったんです」
と軽い感じで話し始められた金子さんの人生は柔らかな物腰からは想像もつかない行動力とバイタリティの賜物でした。
やさしく話し始めた金子さん
ホテルマンとしてのスタート、そして同業でカナダへ転職。
その後アラスカからキューバまでバックパッカーをして各地を見てまわり、海外トレッキングツアーの添乗員も経験しました。帰国してからは福岡でホテルマンとして、カフェや和食のホールを担当してバリバリ働いていた…のが起承転結の「起」。
ここでアクシデントが発生!座骨神経痛で足腰に負担のかかる仕事ができなくなります。
しかし、このタイミングで知り合いの社長から「家業から事業への転換をしたい、参画してほしい。」と請われ、レンタルビデオ業界へ。ここからが「承」。
【承】風雲児、レンタルビデオ業界で九州上位に、そして飲食業へ。
転職後は、一般に、徒歩・自転車・車で10分以上離れると来店されにくいと言われる「10分の壁」をぶち破る、50km離れていても選ばれる店作りを行いました。そこの店にしかない、どんなに遠くても行きたいぶっちぎりの品揃えを実現したのです。
結果、担当店は九州の業界トップ3に入る売り上げを叩き出し、その功績が認められ統括本部長に!
金子さんは当時のことを、「自分よりも社歴も年齢もの上の部下が沢山いる環境でしたけど、『組織的には自分が上でも人生の先輩には敬語を使う』『相談やお願いがある場合は会いに行き顔を合わせて話す』という自分のルールを決め、スタッフとともに店を盛り上げる努力をしましたよ。それは今でも続けています。」とお話されていました。
その後、カラオケ部門も担当され、スタッフとともに店作りを行うのですが、これももう予想がついてしまうくらいの大躍進を遂げます。まさに増収増益請負人とも呼べる運営手腕を発揮!!
筆者は終始感じていたのですが、金子さんはとにかく研究熱心な方なのです。
売り上げが好調なライバル店やモデルになりそうな店舗は日本全国訪問し、とにかく足を使って動き回られていました。この行動力と解析力が金子さんの武器であることは疑いようがありません。その後もリサイクル業やカフェ等とにかくバイタリティあふれる金子さんの行動はもちろん止まることがなく!
しかし、業界自体がインターネットの普及やサブスクなどにおされて厳しい時代に入り、店舗や人員の整理も経験します。それらを全て終え、福岡に戻ろうと考えたそうですが、業界団体で知り合った方からのお誘いでレンタル事業も行っていた大手のフタバ図書へ(※)
そしてそのグループのカラオケもあるファミリー居酒屋『いっちょう』(安佐南区中筋フタバ図書メガ目の前)を任され、広島にやってきました。
(※)フタバ図書は経営譲渡の関係からその後「いっちょう」を切り離し、「いっちょう」は株式会社イーシーエーが引き継いで運営することになりました。
【転】「守る」という選択、そして…。
そしてここからさらなる躍進を…となるところですが、世はコロナ禍に。個室居酒屋ではありますが、来客数は減り、カラオケ利用も減り…これまではあった夜の需要(街で遊んだ帰りの地元での飲み需要)も減りました。
そんな中、コロナ禍で金子さんがとった作戦は 「攻める」よりも難しい「守る」
テイクアウトや宅配等の施策はもちろん行いましたが、従業員と店を守るためにそれ以上攻めないことを選択した金子さん。コロナ禍があけマスクをとることがOKになった今、これから金子さんはどう打ってでるのか、そしてその結果はどうなるのか。
それはきっともうすぐ…。
その時まで、続きの【結】を知る楽しみは、とっておきたいと思います。
いっちょうには庭をのぞめる個室もあります
全世代に喜ばれる豊富なメニュー
御膳ランチは人気メニューです
記)株式会社アトラクト 古廣