広島同友会は50周年を機に「一般社団法人」へ組織変更します
- 開催日時:
- 2023/01/20(金)
第50回定時総会にて、広島同友会は50周年を機に「法人化を進める」ことが承認されました。
現在、正副代表理事会で準備を進めています。会員のみなさまに法人化を進めるにあたって、その理由や法人化後の姿などをまとめました。
ご一読いただき、ご意見やご質問がありましたら、事務局までお寄せください。
代表理事:粟屋充博、立石克昭、勝矢珠容子
法人化担当:副代表理事 瀬島髙志
問い合わせ先:専務理事 源田敏彦(e-mail:genda@hiroshima.doyu.jp)
●なぜ組織変更(法人化)をするのでしょうか
・会内外の期待の高まり応え、公益性と共益性、および社会性の高い活動を推進するためです
同友会の活動は、目的や理念に照らして、共益性(会員相互の利益を図る)・公益性(多くの中小企業家の利益につながる)・社会性(広く地域の利益につながる)をもつ事が特徴です。
50年の積み重ねの中、任意団体でありながら2850名の会員を有し、広島同友会へ行政や他団体から、地域の経営者団体として期待や関心が高まっている一方で、法人格の有無が問われるようになりました。この期待の高まりに応えるために法人化が必要になってきました。
これまで金融アセスメント法制定や中小企業憲章、中小企業振興基本条例制定などに取り組むと共に、定期的なアンケート調査や広島県商工労働局との懇談会を毎年開催し、大学や金融機関との連携協定を結ぶなど公益性の高い運動を推進してきました。また、経営指針塾、社員教育、共同求人、障害者雇用など、共益性の高い活動を展開してきました。これらの取組をさらに推進するに相応しい組織形態となることが求められています。
地域で「よい会社、よい経営者、よい経営環境」を広げる運動をさらに強力に展開し、行政や学校、金融機関、地域経済界などから、信頼される団体となるために、法人化が必要となってきました。
・同友会の資産保全ならびに諸契約の契約主体を明確化にするためです
高い共益性、公益性、社会性のある活動をおこなっているにもかかわらず、現在の預金口座、電話加入権、事務所賃貸契約等の資産と諸契約、車両の所有者は、任意団体であることから代表理事や事務局役職者の個人名義となっており、諸契約時に個人の身分証明等が求められます。金融機関の本人確認はより厳格になっており、個人と組織の所有区分を明確にする必要性があります。
高い公益性と共益性の活動をおこなう団体にふさわしい資産保全をおこない、契約主体を明確にするために法人化は当然必要な対応です。
・適正で公正な会計処理を一元的におこない、税対応を進めるためです
これまでも広島同友会は適正で公正な会計処理を行っており、より厳格な会計処理が求められる法人会計となっても大きな問題はありません。だし一部、部会や地区会の繰越金などが県決算書の貸借対照表に明記されていないことについて、きちんと資産として計上する一元的な会計処理が必要になります。
また、2023年10月1日からのいわゆるインボイス制度を踏まえ、消費税や法人税等についてもきちんと対応を進めます。
・同友会活動には大きな変更はありません
現在の日常的な活動に大きな変更はありません。ただし、部会や地区会の会計処理について、一元化された県の決算書に明記するために、ご協力が必要になります。できるだけ事務負担などかからない方法を検討しています。適正で公正な会計処理のためにご協力をよろしくお願いいたします。
・事務局員の雇用の安定と新規採用
事務局員との雇用関係が明確になり、安定させることができます。
事務局員の採用面でも、法人への就職は本人や周囲にとって安心感が高まり、優秀な人材採用を進める上で有利と考えます。同友会運動を進めていくパートナーである事務局員採用と育成は重要な課題です。
●法人化検討の流れ
- 広島同友会は1973年10月6日に創立、以来、「任意団体」として、あるいは「みなし法人」、「権利能力なき社団」として運営されてきました。
- 広島同友会において、会員から、法人化してはどうかとの意見が時折出されましたが、法人化すると活動が制約される、また、任意団体として2000名を越える会に成長してきたことに「誇り」を持つという意見もあり、法人化は見送られてきました。
- 広島同友会において中期ビジョン推進プロジェクトが、2016年9月から2017年1月にかけて法人化の問題を検討し、「現時点では法人化しない」という趣旨の答申を県理事会に報告しました(2017年7月)。
- 2019年3月、広島同友会の県理事会で承認された「第7次中期ビジョン」では、法人化を前提としない状態で「同友会のブランドを確立させよう」とうたわれていました。
- 2021年9月、広島同友会の県理事会において、法人化の問題について意見交換が行われ、同年12月の県理事会において、「50周年を機に法人化する方向性で進める」ことが承認されました。
- 2022年5月、定時総会で、50周年を機に法人化する方針が承認されました。
- かつての「社団法人」は設立には官庁の許可を受け、運営も官庁が監督・指導するもので、自主・民主・連帯の精神を理念に掲げる同友会にはそぐわない内容でした。しかし、2006年に成立、2008年12月に施行された公益法人改革関連3法より、非営利法人設立は登記による設立となり、法人格を取得しても自主的な活動が保障されるようになりました。この法改正が、法人化を進める背景にあります。
- この法改正を受け、2009年に北海道同友会が全国で初めて、一般社団法人に移行、以降、2015年福岡同友会、2020年に東京同友会、2021年に京都、香川同友会が法人化しました。現在、中同協、及び、広島同友会を含め、6つの同友会が法人化の検討・準備を進めています。
●法人化に向けたスケジュール
2022年 秋ごろ 会員への周知
2023年5月30日 県総会 法人化することについて承認
2024年5月 県総会 解散・設立 定款の承認 財産の移行等
2024年5月 登記
2024年度 諸規程、就業規則等の改訂、名義変更
2025年4月1日 新しい会計システムへの移行