「きづ(ず)く力」広島西支部青年部
報告者 :富田肥料株式会社 代表取締役社長 富田文平氏
日 時:2022年10月11日(火) 19:00~
会 場:ひとまちプラザ研修室AB
参加者:49名
先代のお父様から経営を引き継ぎ、顧客と従業員の幸せを追求し続けている富田氏。富田肥料の事業承継、経営改善を行うなかで感じた「気づき」と行動として起こした「築き」を語って頂きました。
当初勤めていた東京の大手企業を退職し、地元広島の家業を継ぐ決断をした富田氏。実際に富田肥料に入社すると、事前に父から聞いていた会社の経営状況と全く異なっていて、思わしくない状態でした。
経営改善のため、様々な分析をして自社に合う戦略を取ろうとする富田氏と従来の自分の経営方針を基に悉く反発する父。親子間の軋轢から喧嘩が絶えない日々の中で、父から出た「お前のためだけを想って経営している」という言葉に富田氏は「自分は経営者である前に父の子供である」ということに気づきます。
それをきっかけとして親子としてのコミュニケーションをとることで、父と和解。経営改善も相まって会社業績・社内環境が良い循環で回っていきます。
「経営理念だけでは飯は食えない、業績の改善だけでもいけない。両輪を回すことが大切だ」と富田氏は語ります。
グループ討論では、「あなたにとっての両輪とは何ですか?」というテーマにて、参加者1人1人違った「経営における両輪」について大変白熱した議論が繰り広げられ、例会は大いに盛り上がりました。
富田氏の実体験による「経営者理論」と「いち人間としての想い」の両輪を踏まえたお話を通じて、「自分は何者で・何のために・誰のために」経営を行うのかという、経営者としての根幹を見つめなおすことができる素晴らしい機会となりました。
記:クレジオ・パートナーズ(株) 眞崎託弥