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2022.05.30

教育を柱に3つ目の事業へ挑戦!本多正治氏((株)G-net)

これまで学習塾(明光義塾を6教室)やフィリピンで英語学校を経営されている本多さん。この度3つ目の事業として「児童発達支援事業所」を府中町に開設され、6月より観音町にも2教室目として新しく開設されます。事業の多角化に取り組む本多さんにそのきっかけや事業所の特徴などを取材させて頂きました。

 

○新しく児童発達支援事業所を立ち上げられたきっかけは?

これまでは本業に徹するということで経営に取り組まれている方が多かったと思いますが、コロナ禍や災害などにより事業を一つだけに絞って行なうと、いつ無くなるか分かりません。常に同じ事業ドメインで何か別の事業を行うことに目を向けておく必要があると思います。学習塾の場合、映像やオンライン授業にとって代わられるようになります。どんな事業でも代替手段が現れます。そんな中でも生き残るために、一つの事業を核にして多角化を考えることで生き延びていくことが出来ます。

私は「教育事業」を核にして、学習塾、英語学習、そしてこの度、障がいのあるお子様向けの事業を行うことにしました。

児童発達支援事業所を始めようと思ったきっかけですが、このコロナ禍で英語学校があるフィリピンに行けなくなったこと、それから右腕的な社員さんからの提案が大きかったです。その社員さんからは、「昼から夜にかけて業務のある塾の場合、時間的に大変」という声が上がりました。また、「毎年作成している経営計画書通り教室数の拡大を達成するのであれば、他部門で伸ばせていけます」ということを言ってくれたのです。それで、児童発達支援を提案してくれたのです。これまで教育事業を中心に携わってきた自社の強みを考え、学習塾経営から店舗展開を得意としていること、また療育には個別指導を中心として自社のノウハウが生かせると思いました。

 

○「ゆめラボ」の特徴は?

児童発達支援事業所は「ゆめラボ」と名付けました。自社は夢の創造・実現を経営理念に掲げており、「ゆめを中心に描く」という想いを込め「ゆめラボ」としたのです。

「ゆめラボ」では、通われるお子様に一人ひとりの成長に合わせ、個別に1時間みっちり療育します。それにはこれまでの学習塾での指導経験のノウハウを活かしています。いつ、どこで、だれと、なにを、どうやって、どうなったら終わりか、見通しを立ててわかりやすく伝える「TEACCHプログラム」を活用して時間の構造化・視覚化をしているのが特徴です。それぞれのお子様に合わせてプログラムを組み、教室で学習や遊びを順序だてて楽しみながら見通しをたてて生活スキルを身に着けてもらうのを目指しています。個別療育により成果を出すことを目標にしていますが、通われるお子様が話せるようになった、自信をもってできるようになったなど、見違えるように成果が出て、お子様も通うのを楽しみに来られています。

また、「ゆめラボ」では、お子様をみているお母さんの支援ができるというのも特徴と考えています。3歳児検診などでお子様の発達障害などが指摘されても、どこに行ったらいいのか、どこに相談をしたらいいか分からないというケースが多くあります。お母様は悩みを抱え込んでしまうのです。そういったお母さんの相談や支援もできるのが「ゆめラボ」です。

「ゆめラボ」はこのようにお子様ごとの個別療育を特に重視しており、3か月から半年ごとにプログラムを変え、お子様の行動などに成果が出ることを常に目指しています。

なお、「ゆめラボ」は小中高生対象の放課後デイサービスではありません。「ゆめラボ」では2歳から6歳までの未就学のお子様を対象にしており、放課後デイサービスの幼稚園版のような位置づけになります。ただ、将来的には小学校1年生から3年生頃まではフォローできるとよいと考えています。

 

○今後の展望は?

「ゆめラボ」は府中教室に加え、6月からは観音教室も2事業所目として開所します。今後半年から1年かけて少しずつ教室を増やして行ければと考えています。

これからますます少子化が進み、今後子どもの数も半分以下になっていく一方で、発達障害などを持つ子供たちは増加傾向にあります。現に学習塾の方でもそういった発達障害を持つ子供に関する悩みなどを聞くことが増えています。そういった子供たちに就学前から支援をし、さらに学習塾でも小・中・高校生を対象にしていますから、さらにケアをつなげていけることを目指しています。

また、コロナ禍が落ち着き、ようやくフィリピンの英語学校への留学受け入れも再開しました。今は時節柄オンラインでの英語授業が盛んで、個人向け・企業向け問い合わせも増えています。英語学習への関心もますます増えてきていますから、こちらに関心をお持ちの方からのお問合せもぜひお待ちしています。

 

取材にあたり府中教室にお伺いしました。明るく綺麗な教室で、お子様それぞれに合わせたプログラムが見やすく掲示され、達成に応じてカードを外していくという工夫がされていました。通われる子どもたちもしっかりとあいさつをしてくれ、屈託のないかわいらしい笑顔が印象的でした。

 

                               文:勁草法律事務所 片島 由賀