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2021.11.03

「赤字企業から強い会社を作る!~外部環境に負けない良い会社にする~」福山支部B地区会

報告者:㈱ケイユーエンジニアリング 星野八朗 氏

 B地区9月例会は、「赤字企業から強い会社を作る!」~外部環境に負けない良い会社にする~と題して、㈱ケイユーエンジニアリング 代表取締役 星野八朗氏に発表していただきました。

 星野氏の会社は、鉄の六面フライスプレートを製造している会社で、先代社長の次女との結婚を機に入社され、先代社長の他界に伴い、代表取締役に就任されています。
 先代社長の他界で突然の事業継承で、経営の経験も知識もなく、何もできないまま決算を迎え、大幅な赤字、残業と、会社として危機的状況に陥っていることを実感されます。
 「このままでは3年持たない!」そう考えた星野氏は、改善に取り組みます。極端な赤字仕事の排除、販売価格の改定など、地道な努力が実を結び、5年で黒字転換しました。さらに工場の水銀灯をLEDに変更、電力会社を自由電力会社に変更、材料の仕入れ先の見直し等の改善を進め、社員に決算特別賞与を支給できるまでに改善されました。

 しかし、昨今の米中貿易摩擦、新型コロナウイルスの影響を受け、売上も下がり、赤字へ転落してしまいました。現状では、外部環境の影響を受けやすいため、自社の強みである「短納期」を生かし受注量を増やそうとしましたが、人手不足が影響し、受注量を増やすことができませんでした。
 この間題を解決するには、従業員の給与を増やし、従業員が辞めにくい会社、新規採用しやすい会社にしないと、と考え、その為には利益と利益率を上げる必要があり、自分一人では限界があると感じます。そこで社員から改善提案を募集し、その改善提案を生かすために、「売値の平均単価アップ」、「材料費の削減」、「消耗品費の削減」、「生産効率向上」という4つのテーマを部長、主任に持てたせることにしました。各々目標には届かなかったが、改善には手ごたえがあったと実感されています。

 今後の展望として、社員と力を合わせ、目的を持ち、常に考えながら社員全員が輝ける会社作りを目指されております。
 発表の最後にパワーポイントを使った画面で星野氏の屈託のない笑顔がとても印象的でした。

 グループ討論「あなたは利益を出すためにどの様なことをしてきましたか?」では、自身が実践、経験された内容であったり、多種多様なご意見を伺う事が出来て、非常に勉強になりました。
 最後に、発表者の星野さんの地道な努力と更なる改善への意欲が、会社を経営するためには必要不可欠だと感じる例会でした。