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2021.02.09

「経営理念 作ってみた」福山支部I地区会12月例会

報告者:宝諸農場 寶諸孝也 氏

 令和2年最後の例会は、タカハシセミナールームに於いて、寶諸孝也氏による「作ってみての学びや気づき」のテーマで体験発表をしていただきました。
 まずは、大学(農学部)を卒業して建築資材商社に入社、そこでの過酷な労働条件・上司にアドバイスを求めても何も指示がなく結果のみを求められる、その様な環境の中、次第に人間不信となり退社。人と関わる仕事には就きたくないの一心で農業との出会いがありました。
 元々農業に関して全くの素人である寶諸氏は、とある出会いから現同友会I地区会員小林農場に就職し経験を積んで2015年完全独立就農へと舵を切りました。その背景には依然として人と関わりたくない、でもお金は稼ぎたいの気持ちがあり、では何を作付けすれば良いかで、白ネギに行きつきました。ここで様々な人たちと出会いアドバイスを頂いたようです。寶諸氏の一番嫌いな人との関わりを乗り越えて。
 そこからは、大学時代の経験が生かされ土づくりも順調に出来た模様です。只、このままでは事業として成り立っていかないことにも気づき、オンラインショップ、地元への戸配なども視野に入れた見たいです。
 そんな時に、以前から取引のあったI地区会の松永花壇の杉田氏から同友会への誘いがあり入会となりました。その背景には、儲け方が解らない、農協にしか卸してない、でも将来人を雇って大きくしたい、でもその仕組みが・・・。
 そこで、彼が始めたのは、経営労働委員会に入り、経営理念を作成することでした。なぜ農業をするのか、生活が出来ることを証明したいの一心みたいだったようです。
 創業時は人と関わりたくないが、人と関わらないと仕事ができないことに気づいた。凄く大きな前進だと思います。
 その後入会してわずか10か月ですが、内で籠ってはいけない、楽しんで就農していることを外へ発信する。そして契約農家で満足している自分がいたことの現状把握ができたようです。
 次に、同友会に入って良かった点は、様々な業種の仲間が出来た、つまり農業しているだけでは決して会えない人と出会ったことに気づき、様々な所に出向くようになったみたいです。小規模でも山椒のように、ピリッとした経営をしていくと心に誓ったそうです。
 今回の寶諸氏の体験発表を聞き、同友会のみならず様々な人との繋がりで世の中が回っていると改めて感じた次第です。
 これからもいろんな困難があると思いますが、彼のパッションがあればきっと乗り越えていけると思いました。入会わずかですが、様々なことをスポンジのように吸収していく寶諸氏の今後の活躍を期待したいものです。