「社員の激白から始まった企業内総幸福GCH」福山支部D地区会例会
■報告者:日鐵鋼業(株) 能登伸一 氏
日鐵鋼業㈱の能登伸一氏に「社員の激白から始まった~企業内総幸福GCH~」と題して発表していただきました。
入社当時の日鐵鋼業㈱の、暗く風通しの悪い会社の様子を変えようと幹部社員との食事会を行ったところ、想像以上の不平不満の爆発に心がくじけそうになった話。しかし、その食事会も繰り返していくと、社員から仕事上のアイディアなどのいい話も出てくるようになるという発見についてのお話もありました。
そして能登社長は、同友会活動で学んだことを一つ一つ実践することで、例会タイトルにもあります「企業内総幸福」(Gross Company Happiness)を掲げて社内改革を行うことになります。このお話の中で印象的だったのは、社員の本音を聞く「聞くコミュニケーション」のお話でした。今回の例会のテーマでもある経営指針について、経営指針が社内に浸透しないのは、社員が会社のことを自分のことだと思えていないからであり、会社のことを自分の事だと思ってもらうためにコミュニケーションが必要なのだというお話でした。
グループ討論においても、各グループで出たのは、能登社長の人柄についての意見でした。経営者として社員とは対等な人間であるという思い、そういった社長の意識が会社を変えていったのだろうという意見が多かったように思います。
今回の能登社長のお話の中で個人的に印象が強かったのは、お話の前段で、今回のコロナ禍においての会社の売上の現状と、社員に対して給与等がどうなるかを説明された部分でした。「社員とコミュニケーションをとる」という言葉は抽象的で咀嚼しにくいものですが、能登社長が今回のコロナ禍で社員とどのような話をし、どのような約束をしたのかというお話は、とても具体的で、能登社長が社員と日々どのようなコミュニケーションをとっておられるのか、手に取るように分かる素晴らしいお話でした。