〈「輝け!経営者大賞2019」受賞者に直撃インタビュー!〉社員もお客様も幸せになる経営をめざして 福山支部
㈱シャルダン商会 代表取締役 藤田哲也
企業概要
設立:1980年5月、資本金:300万円、社員数:40名、事業内容:一般貨物運送・ピアノ運送、入会:2017年
去る7月8日に開催された福山支部7月支部例会「輝け!経営者大賞2019」において、大賞を受賞された藤田氏に、これまでの学びと実践についてお話しいただきました。
■経営者大賞を受賞した感想をお聞かせください
これまで自分が学んで実践してきたことが認められたことは、率直に嬉しいです。
それと同時に「大賞に選ばれたからには注目もされるし、経営者の姿勢が問われる」とも言われ、プレッシャーも感じています(笑)
■同友会を知る前を振り返って、今と違うことはありますか
そもそも経営というものを理解していませんでした。とにかく会社を潰すまいと思い、日々の売上に一喜一憂していました。しかし会社のビジョンがないために先のことがわからず、内心では常に不安を感じていました。
■同友会に入会したきっかけはなんでしょうか
⑭QLサービスの目黒さんに声をかけてもらいました。以前から付き合いはあったのですが、目黒さんが楽しそうに経営を語っているのを見て、自分も会社を変えたいと思いました。そのことを伝えると、「社長の学校」である同友会を紹介されました。当時経営について悩んでいた私には渡りに船でした。
それからE地区会のグループ会に参加し、目黒さんや松岡製麺⑰の松岡さんに色々なことを教えていただきました。「先輩経営者の体験を聞ける」そして「同友会に行けば経営の相談ができる」という雰囲気があったおかげで、悩みがあればとにかく相談しました。
■同友会の学びを実践し、どう会社が変わっていきましたか
経営の悩みを相談する中で、「社員の個人面談をしよう」と言われました。個人面談で何をすればいいのか分からなかった私に同友会の先輩は「まず社員に感謝を伝えること。そして社員の要望を聞くことに徹する」とアドバイスをくれました。
最初は社員から何を言われるのか怖かったのですが、結果から言えば個人面談を実践することで離職が一気に減るなど会社に変化がありました。個人面談をし、そこで出た要望を同友会で相談しながら社内に取り入れていきました。
ほかにも、同友会の組織を参考に社内に小集団活動を取り入れ、週に1回30分と時間を設定し、会社の改善提案を出す機会を設けました。出た意見を採用して社内でPDCAをまわし、自分たちで出した提案が成果をあげると社員もやりがいを感じてくれました。楽しそうに仕事をするんです。
そして忘れてはならないのが同友会の一丁目一番地、経営指針の成文化と実践の話です。1年を通して勉強会に参加しました。仲間と切磋琢磨しながら取り組んだおかげで、経営指針ができました。実は作ったすべてが自分の腹に落ちたわけではないのですが、それでも経営理念を社内で発表していくなかで、だんだん納得できるようになりました。
経営指針を作る中で一番の学びは、「人を生かす経営」の考えに出会えたことです。社員満足と顧客満足の両方を追及しないと自社に未来はない。自分の関わるすべての人がいきいきと幸せになれるような経営をしていきたいと感じました。
■これからの目標はありますか
会社を変えていこうと取り組んでいく中で、「自分はこの会社で一生やっていく」と社員が言ってくれたことがとても心に残っています。その思いに応えるべくもっと会社の器を大きくしようと考えています。
そのためにも、経営理念に沿った10年ビジョンを明確にして、社内でビジョンを共有できるようにします。
また、作った経営指針を放置せず、定期的に見直すための仕組みづくりに取り組みます。
これらを目標に、社員やお客様を大切にする「人を生かす経営」の実践に取り組んでいきます。