活動レポート
2020.08.05

「中小企業の日」に寄せて(3)

広島県中小企業家同友会 筆頭代表理事  粟屋 充博

 「中小企業の日」が制定されて1年、制定日の7月20日を同友会の全会員で祝うべく楽しみにしていましたが、今年は意に反して新型コロナ感染症がもたらした数々の課題への対応に追われる中で迎えることになりました。昨年6月14日に経済産業省が「中小企業・小規模事業者の存在意義や魅力を社会に広く正しく理解して頂く機会を国民運動として提供するために定められた期間に於いて中小企業・小規模事業者に関連するイベント等を開催する取組」として、7月20日を「中小企業の日」、7月を「中小企業魅力発信月間」と定めたことを受け、広島同友会としても「皆で何をしようか…」と準備に取りかかる矢先だっただけにに折角の機会を存分に活かすことが出来ないことが残念でなりません。今年は同友会(中同協)が制定に深く関わった「中小企業憲章」が閣議決定されて10年の節目の年でもあります。中小企業憲章の冒頭に「中小企業は経済を牽引する力であり、社会の主役である。…」と謳われている通り、全企業数の99%以上を占め、全雇用の70%強を担う中小企業はまさに「圧倒的多数者のくらしを担う存在」、「地域を支える主体者」であることに疑いの余地はありません。従って私自身は、我社も地域活性化の一つの核として労使一体となり自社の繁栄発展に全力を尽くし、社員一人一人のくらしを安定させ、職場の安定を確かなものとすることで地域の豊かな未来に貢献出来ること、又思いを同じくする同友会会員一人一人の努力の集積が今後の日本経済再生につながる、ということに確信を持ち、日々の経営に取り組んで行きたいと思っています。
 中小企業憲章が閣議決定された後、全国各地の多くの都道府県・市で中小企業振興条例が制定され、以前と比べると中央・地域行政との距離が縮まったことが実感できる中で、昨年「中小企業の日」が制定されたことを率直に嬉しく思っています。
 「中小企業の日」を迎えるにあたり、地域に於いて我々一社一社が担っている役割を改めてしっかり認識・自覚し、来年の「中小企業の日」には我々中小企業の魅力・存在意義を地域に力強く発信・提供出来るよう、広島同友会2,650名会員の皆さんと共になお一層同友会運動を推進し、引き続き同友会で学び、強靭な魅力ある企業作りに努めていきたいと思います。