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2020.08.05

「中小企業の日」に寄せて(4)「真っ当に努力する人が、それなりに評価され、まわりから認められる世の中に」

副代表理事(憲章・条例推進PT長)  瀬島 髙志

 中小企業家同友会が2003年「中小企業憲章・中小企業振興基本条例」の制定を提唱してから17年、2010年6月中小企業憲章「閣議決定」から10年が経過しました。中小企業憲章の運動推進の中で求めてきた一つである「中小企業の日」の制定が、昨年実現しました。憲章の理念を広く国民にも知らせていこうとした運動の成果です。
 一方で憲章制定以降、全国の同友会の入会者は、約七割になりました。「憲章・条例」って何?自社の経営に関係あるの?と思われている会員さんが、たくさんおられる現状が有ります。
 政府は「中小企業の存在意義や魅力等に関する正しい理解を広く醸成するために、中小企業基本法の公布・施行日である七月二〇日を『中小企業の日』、七月の一か月間を『中小企業魅力発信月間』とし、中小企業・小規模事業者の魅力発信に資する関連イベントを官民で集中的に実施する」としています。この機会に改めて、同友会運動における中小企業憲章・条例推進運動の〝意義・成果・教訓・今後の方向〟を、会員の皆さんと学習する必要性を強く感じています。
 中小企業憲章では「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」とうたわれています。また「中小企業の声を聴き、どんな問題も中小企業の立場で考え、政策を立案・評価する」とあります。  コロナ禍の中、世界各国が感染拡大の阻止と収束の為に闘っています。経済の再開と復興に向けた政策は、中小企業・小規模事業者・フリーランスなどを軸に対応しているものがたくさんあり、その中身と実施スピードの速さなどに驚くとともに、おおいに感心させられました。時期尚早かも知れませんが、ポスト・コロナを展望したとき、新しい社会・経済構造や文化、習慣などが生まれることでしょう。
 日本では、首都圏・大都市圏への人口と社会的機能の集中による弱点、そして相対する地域の課題が顕在化しています。今こそ、憲章・条例を軸にした「国づくり・地域づくり」が具体的な施策として望まれると思うのですが、皆さんはどのように考えられますか。