シリーズ 専門家に聞く 雇用調整助成金を活用しよう
社会保険労務士法人たんぽぽ会 瀬川徳子 氏(広島安佐支部)
事務局から「一つの会社もつぶさない!一人の解雇者も出さない!」という連絡は、背中に電流が走るほどの事でした。私は支部長時代、役員としてご尽力されていた会員から突然廃業の知らせを受けて、真の仲間としてのお付き合いでなかったと当時の無念な気持ちがよみがえりました。
当初より情報はきめ細かく流し、必要あればSOSが来るだろうと待ちの姿勢で臨んでいたのですが、すぐさま一社ごと連絡を取り、実態・必要性の把握に切り替えました。「そういう制度があるのを知らなかった」「今はまだ大丈夫」「それどころじゃあない」「業種的に仕事が減っていない」…反応は様々です。
・コロナ旋風はどうも長引きそうだから、今は大丈夫でも、必要な時が来たらすぐに計画書が出せるように準備しましょう!
・私たちは法令順守により雇用保険の保険料を納付しています。「二事業の保険料率」と言って、雇用調整金のような、事業主に対する助成金支給用に保険料も支払っています。(個人的には、相互扶助のシステムだと思っています。)
・雇用維持に努力する私たちは面倒がらずに申請しましょう。添付書類もずいぶん軽減され、社労士費用も補正予算が組まれ、会社の負担感は軽減しました。
・お一人分の額は少ないと思っても、人数が重なれば、コロナが長引けばこの助成金は馬鹿になりません。第一回目をクリアしたら、後はそれほど苦にならない手続きです。毎月定期的に入金されれば、頼りになる助成金です。
・アフターコロナを考える時間と思って、教育訓練費を利用してみては如何でしょうか?
真の仲間として、「知恵袋」として、「親切なおせっかい」を焼かせていただきます。