新型コロナ問題 緊急アンケート 結果 急速に悪化~3分の2が売上減少
県政策委員会(宮﨑基委員長)は、4月21日~30日、新型コロナウイルスの影響(以下、新型コロナ問題)に関する第2回の緊急アンケートを行い、649名の会員から回答がありました。前回の調査から2か月、売り上げが減少している企業は66%に及び、中小企業の景況は急速に悪化しています。以下、その概要です。
経営へのマイナスの影響について、「すでにマイナスの影響が出ている」(56%)、「今後マイナスの影響が懸念される」(37%)で、あわせて93%が影響を見込んでおり、前回調査と比べ大きな変化はありませんでした。
マイナスの影響の対応策は、「運転資金の借入」(37%)、「緊急融資制度の活用」(33%)と運転資金への対応が3分の1をしめました。経費の節減については、「人件費以外の経費の節減」(三五%)、「事業や従業員の休業・休職」(三一%)、「人件費の節減」(一五%)と続きました。また、「新規受注(顧客)の確保」(三〇%)も高い回答で、新たな展開を検討していることがうかがえました。
4月は急速に売り上げがダウン
4月の売上は66%がダウンしていると答え、その内25%が3割以上のダウン、50%以上のダウンは12%あり、深刻な問題となっています。特に、70%以上減少と答えたのは43人で、その多くは飲食業・旅行業など人に関わる事業で、ほかにも自動車関連も数名あり、事業の継続が危ぶまれます。
資金繰りの見通しは、41%が「当面不安はない」としたものの「借入を検討、あるいは金融機関に相談・交渉中」は48%あり、金融機関の役割が重要です。リスケ(返済の条件変更)の交渉中が15人(2%)にとどまっているのは、「リスケをすると今後、新規の融資が難しくなる」からで、改善の声を上げていきたいと思います。
支援策を活用しよう
知っている支援策は、①政府系金融機関の融資制度(5%の売上減で無担保、金利ゼロ、返済据置最大5年)は77%が知っており、以下、②雇用調整助成金(休業に対し10割、1人8,330円の助成)は71%、③公的な経営相談窓口は69%、④持続化給付金(50%以上の売上減で最大法人200万円、個人100万円を給付)は62%、⑤保証協会の保証による民間金融機関の融資(売上減に応じて保証料半額からゼロ、金利ゼロ、返済据置最大5年)は55%と続きました。
国や自治体への要望や提言について、たくさんのコメントをいただきました。「飲食業などは大変、家賃補助、固定資産税の減免をしてほしい」、「雇調金は1年間、ワクチンができ終息するまで継続してほしい」、「観光業には特別給付金を」、「永久劣後ローンをつくってほしい」、「リーマンショック以上の景気後退、消費税の減免を」などです。
同友会では、こうした声を中国経済産業局や中国財務局、広島労働局など行政機関に届けるとともに、会員の皆さんが支援策を活用できるようさまざまな手段でご案内をしていきます。
同友会にもご意見をいただきました。「これからも情報がほしい」、「業種別の相談セミナーを開いてほしい」、「中小企業を代表する意見を行政に届けてほしい」などの要望や「同友会活動を止めてはいけない。Zoomなどウエブ会議システムを活用し会合を開こう」という提案などです。
県理事会は、新型コロナウイルス対策本部会議を設置、5月1日に開催された第1回会議で、
①Zoomを使った会議システムの全県で使えるようにすること
や
②業種別の支援体制を構築する、③会員の状況によっては当面の会費の支払い猶予などを受けつけること
などを決め、今後、相談体制や会費のありかたなどについて検討することとしています。
なお、同友会事務局もご相談にあずかっています。お気軽にご相談いただければ嬉しいです。
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