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2020.04.04

[影響は全業種に ~運転資金は大丈夫ですか?!」新型コロナウイルスの影響に関する緊急アンケート 結果

 県政策委員会(宮﨑基委員長)は、2月28日~3月4日、新型コロナウイルスの影響(以下、新型コロナ問題)に関する緊急アンケートを行い、五四四名の会員から回答がありました。新型コロナ問題は、消費増税や米中貿易問題ですでに始まっていた景気後退と相まって、中小企業の経営環境は急速に悪化、深刻な問題に陥ろうとしています。以下、その概要です。

九割が影響を見込む

 「すでに影響が出ている」(52%)、「今後影響が出る可能性がある」(41%)で、あわせて93%が影響を見込んでおり、すでに全業種に影響が広がりつつあることを物語っています。(表①)
 一番大きく影響を受けているのは「マスクの不足」(33%)で、要望「展示会やイベントの中止」(31%)、「国内仕入先からの仕入れ、調達に支障をきたしている」(21%)と続きました。特に、マスクの要望は切実で、「配給制にしてでも供給体制をしっかりさせてほしい」という指摘がありました。

 今後の懸念として一番にあげられたのは、「消費自粛による売上減少」(49%)でした。先行きの読めない中で不安も大きくなっており、「社員の出勤難への対応」(41%)や「生産の停滞・減少」(35%)などが続いています(表②)。
 コメントでは、「すでに始まっていた景気減速のさらなる加速」を予測する指摘や「取引停止の拡大」、「旅行業界の衰退」、「多額のキャンセル料の発生」、「仕入、調達ができず、受注できない」、「職員が休んでしまう」など、急激な業績の悪化を懸念する多くの声が寄せられました。
 また、国や県への要望として、「正確な情報の開示」を求める声や「運転資金の無利息・無保証の融資制度」や「納税の猶予」、「社員の休業補償の充実」などが上がりました。
 県政策委員会はいち早く、このアンケート結果をマスコミに発表するとともに中国経済産業局や広島県など行政に提供しました。特に宮﨑委員長は、①会員の多くが先行きへの不安を持っていること、②リーマンショック超えの危機意識や倒産・廃業の増加懸念、③不足する運転資金の手当て、④雇用調整助成金の拡充などをお伝えしています。

施策を活用し「一社もつぶさない」

 急速な業績の悪化が見込まれていますが、運転資金の手当ては大丈夫でしょうか。民間も政府系も金融機関は特別な相談体制をとっています。早めに相談しましょう。
 信用保証協会は特別保証を拡充しました。直近一か月と二か月の売上見込みが20%以上下がる見込みのある場合、セーフティーネット保証が使えるようになりました。まず、市町の認定を受ける必要がありますが、例えば広島市の場合、申し込んで三日~四日で承認されるようです。
 また社員さんの休業補償に活用できる雇用調整助成金など、さまざまな施策が出されています。使いにくい場合は改善の声を上げ、「一社もつぶさない」環境をつくっていきましょう。
 新型コロナ問題の国の支援策を網羅しているHPは次の通りです。新しい施策が出れば随時更新されますので、ブックマークしておくと便利です。
「経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連」