「職場例会、ここから新発想」呉支部呉中央地区会11月例会
報告者:(株)タケシタ 専務取締役 竹下直樹 氏
呉中央地区会は、11月例会を、職場例会として、㈱タケシタを訪問し、音戸町早瀬にある本社工場の見学をさせていただきました。
㈱タケシタは、「いつもここから新発想」の会社スローガンのとおり、常に革新的アイデアや技術の発展に尽力されています。昭和41年に竹下直樹専務のお祖父様が開業されましたが、早くにご逝去され、お父様の竹下寛社長が27歳で代表者に就任されたとのことです。
精密部品、なかでもトランスミッションのバルブシステムで使われるような、自動車の基幹となる部品を手がけておられます。鉄やアルミでできた様々な形状の部品や、繊細な精度検査作業を間近で拝見させていただきました。
竹下専務からは、本社工場内や会社概要などについて丁寧な説明を受けました。整理整頓された工場内には、大型の切削機械が50台ほど並んでいます。工作機械の加工方法にも、切削加工、研削加工、特殊加工など様々な種類があることを学びました。細やかな部品の加工精度だけでなく、コンタミと呼ばれる小さいゴミが入らないように気を遣い、切削でバリが生じないように精度向上に努力されています。
また、チップコンベアによる切りクズの自動搬出は本社工場の特色であり、宇和木工場には中小企業では導入が難しいインフィードセンタレスを備えておられるそうです。
今後は、新規取引先の開発や、検査やプログラムにおけるAI の活用も検討されるとのことでした。㈱タケシタの従業員は70名ほどですが、外国人雇用も積極的に行っておられ、現在は外国人の研修生8名とエンジニア2名が働いているそうです。
2000年から19年間で3倍以上の売上を上げておられる実績は、丁寧な職人技と間断ない技術革新に支えておられることがわかりました。
職場例会は、身近な会員さんの経営指針や日々の努力を改めて知る機会となりました。
従業員さんへの気配りや、他社との競争に勝ち抜くためのノウハウなどに触れることで、自社の経営を振り返る良い刺激を頂いたと思います。