高校の先生方の企業見学&懇談会~「共育ち」の継続で、信頼関係を築く事が大切~呉支部求人委員会
●はじめに
呉支部は1988年に設立。共同求人活動は1990年からスタート。高等学校との関係づくりを継続しています。
現在では、5月「高校生と保護者の為の企業ガイダンス」「先生方との懇談会」、10月「先生方の企業見学&懇談会」、12月「内外の関係者との忘年会」を開催する大きな活動になっています。
●企業見学で現場を学ぶ
毎年恒例、呉支部「高校の先生方の企業見学&懇談会」を開催しました。
先ずは、同友会会員企業の見学会でスタート。Aコース(三工電機、呉金属熱錬工業、豆な茶屋、栄和電機、テイケン、髙岡工業)、Bコース(芝岡産業、広機工、呉精器工業、デイサービスめぐみ園、呉伸工業、酒庫住田屋)で各16名(合計32名)の先生方が参加されました。
「卒業生がちゃんと働いて成長を見る事ができた」「はじめて見学する会社が多かった」という感想がありました。
地元呉市にとどまらず、商品占有率全国の50%を超える企業もあり、地域のインフラや日本のモノづくりを支える企業の現場を見ていただく事が出来ました。
●中小企業の魅力・存在意義が問われている
夕方からは「高校の先生方と経営者との懇談会」(学校他39名、同友会32名)でした。今回は「800社以上のデータから見る中小企業の魅力」をテーマに、同志社大学 商学部教授 関智宏 氏にご講演いただきました。
企業の中の中小企業の割合は99.7%、中小企業で働いている割合は69.7%です。中小企業は、経済社会に対し重要な役割を果たしているとされながら、認知度が低い、偏向的なイメージがあります。
関先生は中小企業論を専攻し、大学のゼミで「中小企業の魅力を発掘しよう」をテーマに活動。学生と中小企業経営者との直接的な対話を重視しています。そして、地域に根ざす中小企業は、「事業を通じて、自社を取り巻く社会の持続性に貢献」している事が共通しています。
同志社大学では、年々、中小企業論のゼミ履修生が増え、中小企業を正しく理解できるようになることを目標にしている、と報告されました。
●中小企業振興基本条例制定とともに
2010年には「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である」と中小企業憲章が閣議決定されました。呉市では、2019年7月に「呉市中小企業・小規模企業振興基本条例」(全13条)が制定されています。
条例の中には、「中小企業者及び小規模企業者の自助努力・創意工夫」が基本理念(第3条)として掲げられています、そして、教育の充実(第12条)として「中小企業・小規模企業の事業活動や役割などを深めるよう」努める事も謳われています。
今まで以上に、企業、高等学校、地域関係者との関係を深め、共に育っていく事が大切だと感じています。
(参加者の感想)
・学校としてどう指導していくべきか、企業の思い、学校の思いを共有できた。
・地域、企業、学校それぞれが連携しながら、生徒の就労観を養っていく必要があると感じました。
・中小企業というものを深く考えるきっかけになった。中小企業をもっと知る必要がある。
・我が社はローカルスタンダードを目指します。
・認知度向上に取り組んでいきたい。
・今後の進路指導へ活かせる内容だった。
・具体的に何をすれば良いか、宿題になった。
・いつも、本音で話をする雰囲気が良いです。