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2019.06.28

「地域で若者を育て地域に残すには」高校の先生方との懇談会~呉支部求人・社員教育委員会

■日時:5月23日(木) ■会場:クレイトンベイホテル ■出席者:学校38名 同友会36名

■高校生の就職の考え方

 今回の懇談会では、最初に呉工業高等学校 進路指導主事 齋藤剛篤氏より、呉工生が進路決定に至るまでをご報告いただきました。
 呉工業高校は全校生徒374名の学校です。学校経営計画の中にミッション・ビジョンを持ち運営しています。進路指導部は①生徒の希望どおりの進路決定を実現する、②進路指導を徹底し就職試験の一次内定率の向上を図る、が大きな役割です。入学時の1年生は高校卒業後就職したい(51.6%)→3年生は高校卒業後就職したい(70%)となり、しっかりとした目的意識を生徒に持たせます。
 これは、1学年からの「進路に関わる行事」が継続されることが大きな要因です。1年生では進路HR、内田クレペリン検査、企業見学、SPI検査、進路ガイダンスを実施。2年生では職業レディネステスト、インターンシップ。3年生では一般職業適性検査、進路希望調査、三者懇談会、管理職面接の後、企業の採用試験になっています。先生方のご苦労が伝わってきました。

■新入社員研修10年移り変わり

 続いて、同友会より㈱呉匠 代表取締役 角秀司氏より、「新入社員研修の移り変わり」を報告いただきました。報告の概要は以下の通りです。
 この新入研修で変えていないことは、参加する新入社員が主人公であること、研修のルール(あいさつをしよう、時間を守ろう、人に迷惑をかけない)、グループ討論などを通じて新入社員が自ら考えて行動する研修である事の基本的な土台です。
 一方で変わっていることは、経営環境、求人倍率などの社会的な環境です。更に、大人しく優しい人が増えた、研修中に喧嘩や反発する人がいなくなった、打たれ弱い人が増えた、自分に自信のない人が増えた、敬語が使えない人が増えた、対面コミュニケーションよりメールに頼る人が増えた、など若者自身の変化を挙げられました。
 これにより経営者は、目線をさげて優しく接し、根気よく寄り添うことがますます大切になっています。
最後に『若者を育てるのが我々中小企業経営者の使命である』と締めくくられました。

■地域で若者を育てる、残す

 呉支部では、「高校生と保護者のための企業ガイダンス(5月)」「高校の先生方と経営者との懇談会(5月)」「高校の先生方の企業訪問&懇談会(10月)」と一年を通しての行事になっています。
 地域で若者を育て、残す事が、地域の活性化・地元企業の活性化につながります。これらの行事に参加されていない会員の皆様も、ぜひ一度はご参加ください。