まさに陸の孤島になった呉市
●豪雨の当日
呉支部では7月6日(金)は支部理事の皆さんが中同協全国総会(in宮城)に参加されていました。全国総会を途中退席されその日のうちに呉市まで戻った方、大阪や京都で一泊された方。翌日の交通の便に切り替えられた方、松山空港経由、松山港からジェットフェリーで呉に到着された方、月曜日に宇品港からフェリーで呉に到着された方様々でした。
中でも広島空港に車を取りに行かれ、呉に戻る道路状況に大変苦労されたようです。
呉の事務所では、7月6日(金)18時半より求人社員教育・障害者問題委員会が開催され、特に、翌日に控えた「新入社員フォロー研修会」の打ち合わせも行われました。結局、雨や交通網(国道・JR・クレアラインの通行止め)の状況をみて延期に決定されました。
また、7月6日(金)の会社での対応後、翌週の月曜日まで会社に泊まられた会員の方もおられました。
●臨時の支部理事会開催
呉支部では週が明けて、7月9日(月)より地区会長、部会長さんと連絡を取りながら状況把握をしました。
分かってきたのは、土砂流入、呉市全域の断水、通信機器の障害、道路交通網断絶と大渋滞でした。まさに、呉市が陸の孤島になっていました。
そして、7月11日(水)、臨時支部理事会(27名中16名の参加)を開催しました。
この間の各社の情報共有、会員412名のリストを元に地区会員・部会員の情報共有、そして今後の対応を話しあうべく開催されました。
意見交換する中で、会員間の協力、情報交換の様子が見えてきました。
●いつ誰が決断したか(初動)
・北九州のお客様の情報もあり、7月6日の15時で社員全員を帰宅させた。
・断水の恐れがあったため会社に水を貯める。(貯水容器のリース)
・水に浸けられないものは高所に移動させていた。
●翌日以降
・会員同士の安否確認。
・SNSによる、情報交換(道路状況・渋滞状況→移動手段・時間の目安に)
・被災社員のため、自社で必要な物資を集めて持ち帰らせた(食糧・水等)
・炊き出し(孤立地域へ届けた)おむすび100個。
・水を入れる桶の貸し出し(前回断水時、お父様の「またあるから備えよ」の教えによる)
・大容量のポリ容器を7日(土)にレンタル。呉市中央地区や広島市から水をピストン輸送した。
●会社が始まって、社員のモチベーション維持
・風呂の確保(ホテルの1室を自社で借り、社員を家族単位で泊まり、風呂に入ってもらうようにした)
・社員総出で泥のかきだし。1日も早い再開をめざす。
・自宅の井戸を開放。ご近所と助け合う(水やエネルギーを持ち寄った)
・幹線道路が壊れ、JRも使えない。材料が入らないため、2~3日会社を休みにした。有給休暇の消化。
・今後の罹災証明、BCP作成。
・地域元気のシンボルに全力でお店の再開(150㎝浸水、7月20日に営業再開)
※できることは自分達でやる。助け合う、そんな姿がありました。
●子供たちに笑顔を、地域を元気にしよう!
7月7日以降、同友会の行事(社員研修、支部委員会、地区例会、部会例会)がほぼ中止になりました。
また呉海上花火大会も中止となり、自粛ムードがありました。そんな中、中通り商店街は「土曜夜市」を実施、例年より多くの人出でにぎわいました。呉中央地区会は毎年、屋台出店(かき氷、綿菓子、ビール等)をしており、今年も『こんな時だからこそ、子どもたちに笑顔を! 呉に元気を!』と参加されました。