2018.05.31
ちょっとした話(2)祖父から孫へ~こだわりと信頼を後継したい
同友ひろしま
㈲カクマル堂(甘党はち乃木)(広島中支部)
㈲カクマル堂は、絵葉書出版卸業として明治37年に創業。「四角い絵葉書で丸いお金をもらうから」が、社名の由来です。原爆により一時廃業したこともありましたが、昭和24年より営業を再開。昭和27年の移転新築と同時に喫茶営業を開始(書籍販売は廃業)。昭和33年に喫茶営業は形を変え「甘党はち乃木」に。広島の中央を南北に走る「中央通り」に甘味処として開店し、以来、変わらぬ味で、親しまれています。
奥村大祐さん(30歳)の同友会入会は今年1月。
実は奥村さんの祖父である藤谷尚三さんも同友会の会員でした。平成11年から約10年所属され、広報委員としても活躍されていました。
大学、就職と大阪にいたという奥村さん。祖父の藤谷さんの体調不良をきっかけに、会社を引き継ぐ決意を固めたそうです。戻った1カ月後の平成26年12月に、藤谷さんは病気療養中のところ亡くなられます。
「祖父の後を継いで社長になった祖母の頑張る姿、『はち乃木』という名前を何としても残したいという思いで会社に入りました。地区会では祖父を覚えてくれている先輩会員もおられ、感慨深いです。同友会で経営者として学びながら、祖父が大事にしていた原材料へのごだわり、『信頼』をベースに、時代にあった会社にしていきたいです」と奥村さん。その横で、穏やかな笑顔を浮かべて奥村さんを眺める、現社長の藤谷道子さん(祖母)の表情が印象的でした。