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2018.05.05

反乱で社員が1/3に。潰れると噂された楽器店が年商7倍の復活(通販は商売になるのか?!)福山支部K地区

 楽器販売という斜陽産業の中で、2ケタ成長を続けている㈱福山楽器センターの新庄社長の発表です。
 福山市南蔵王町にある店舗は、実は店頭販売は2割に満たず、売上の大半が通信販売とのことです。広告費はほとんど使わないにもかかわらず、販売個数日本一の商品をいくつも持っています。その独自の販売戦略で、楽器業界では全国的に有名な会社になっています。
 通販事業を始めたのは、「社内反乱で社員が1/3に。」なったころ。主要な社員が福山市内に楽器店を開業し、伝統的な販売合戦では勝てない状況になりました。その状況を打開するために目を付けたのが、「たまにしか売れない商品」でした。福山商圏で、年に1個だけ売れる商品は、日本全国ではいったい何個売れているのだろう?商圏人口や通販比率などを計算して出した仮説が、「福山で年1個売れる商品は、全国で100個売れる」でした。
 たとえば、小学校に入ると誰もが手にするリコーダー。年間100万人が小学校に入学します。小学校の購買で注文すると、リコーダーに名前を彫ってもらえるのだけれど、親が共働きで小学校の購買に参加できないとリコーダーが名無しになってしまう。「名無しのリコーダーでは子どもがかわいそう。なんとかならないかな。」と検索する親が1%いるのではないか。その、子どもを思う気持ちに応えよう、と始めた「名入れサービス付きリコーダー」は、いまやネット通販で日本一です。
 さまざまな販売手法、商品知識、物流管理システムの技術など、緻密にビジネスを構築され、社員の反乱があった時期の7倍まで年商を伸ばしておられます。
 なぜそんなことができたのでしょう。「一番大事なのは、楽器が好きなこと。楽器演奏を通して人の気持ちを豊かにしたいと思うこと。この理念が一番大事です。」事業の本質を学ばせていただきました。