第3回 もみじ銀行さんとの懇談会 開催 中小企業と地域金融機関との信頼関係を構築するために ~コミュニケーションを大切に~
県経営労働委員会(錫木健一委員長)では、8月8日、もみじ銀行さんとの懇談会を開催。昨年頭取に就任された小田宏史頭取をお迎えしました。小田頭取のお話の一端をご紹介します。
地域活性化の牽引役として
もみじ銀行は平成16年5月に誕生しました。預金残高3兆円弱で、店舗数は114。地方銀行では中間から少し上の規模の銀行です。
昨年はカープの快進撃もあって私どものカープⅤ預金にたくさんのご契約をいただきました。締切間近には窓口がお客様であふれ返り、その様子をテレビなどで大きく取り上げていただきました。全国ネットでも紹介されました。3月からは移動店舗車「カープV号」も走らせています。
地方創生の象徴的な存在でもあるカープは、生活の一部といわれるほど広島の地に深く根付いています。当行はカープV預金やカープV号など様々なご縁をいただいていますので、カープに負けないよう、地域の活性化に深く関わっていきたいと思います。
変化に対応しないと金融機関も生き残れない
人口減少、とりわけ生産年齢人口の減少は銀行業務にも大きく影響します。私どもは山口フィナンシャルグループの一員としていち早く広域連携に取り組んでいます。
お客様のライフスタイルも変化してきました。広島駅前と福山の二店舗では、平日営業時間の延長や休日営業を取り入れています。FintechやAIなど新たな技術による変化も見逃せません。
中小企業経営者の平均年齢は95年の47歳から2015年の66歳へと20年間で大きく上昇しています。また、広島県では企業の後継者不在率が74.7%と全国で三番目に高いというデータもあります。このような背景から、当行では事業承継に関する提案にも力を入れています。
我々ならではのお手伝い
企業がメインバンクに求めるものを聞いた金融庁のアンケートでは、1位が長年のお付き合いで信頼関係が持てること、2位が自社の事業を良く知ってもらうことでした。一方、融資の金利条件が良いというのは、我々の予想に反して6番目でした。その結果を真摯に受け止め、良き相談相手としてお取引先と長いお付き合いをしていけるよう、日々努力しています。
決算書は社長さんの通信簿。ベースは定量面の実績ですが、過去の実績だけでなく、「今後どうなるか」を定性面から見ていくことも重要です。
当行では昨年1月に審査部を廃止し、事業性評価部を新設しました。本部だけでなく呉と福山にも分室を置き、より現場に近いところで対応できる体制を整えています。また、お客様の事業をより深く理解するため業種別専担チームを立ち上げたほか、YMFG三行約300名の支店長をバイヤーとしたお客様のビジネスマッチングなどの取り組みも行っています。実際に地元自動車メーカーの治具を設計するお客様を北九州銀行のお客様にお繋ぎしたこともあります。
豊かな地域社会に向けて共に歩みたい
統計によると、資本金1千万円から1億円未満の企業の1社当たりの売上は2009年からの6年間で増えています。競争に勝ち残った中小企業の業績は伸びているのです。企業が成長し、地域が豊かになることで我々地元金融機関も発展できる。常々行内でも「もみじ1行だけの1人勝ちはないよ」と言っています。
基本理念は「健全な成長を持続し、常に質の高い金融サービスを提供することにより、豊かな地域社会づくりに貢献します」です。
私どもを上手にご利用いただきたいと思っています。