活動レポート
  • ホーム
  • >活動
  • >「ランチェスターって何でしたー!? 」 〜小さな会社の稼ぐ技術〜福山支部経営労働勉強会
2017.10.05

「ランチェスターって何でしたー!? 」 〜小さな会社の稼ぐ技術〜福山支部経営労働勉強会

 去る8月3日、学びの館ローズコムで、経営労働委員会の経営戦略勉強会を開催しました。110名が参加しました。以下、講師の栢野氏のお話の概要をご紹介します。

■頑張るのと儲かるのは違う

 世の企業のほとんどは中小企業です。そのほとんどの経営者が一生懸命に頑張っています。でも頑張るのと儲かるのは違います。儲かるためには、正しい取り組みをしなければなりません。そのために必要なのが戦略です。でも、ほとんどの方が戦術・戦闘、つまり現場仕事で汲々としていませんか?正しいと思われる方向性を意識して取り組むことが、儲かる会社への近道だと思います。そのポイントが4つあります。

■戦略の4つのポイント

①差別化…強い会社と違うことをする
 強い会社と同じことをしても勝てません。少し違うことをすることが大事です。キーワードは、強い会社がしない事、例えば面倒、ダサい、小額など。
②小さな1位…小規模1位、部分1位、何かで1位
 市場を細分化したら1位になれるものを見つけることが大事です。細分化には、商品・地域・客層…、など様々な視点があります。2位以下は覚えてもらえません。
③一点集中…あれこれしない。一つに絞る
 あれもこれもできないのが中小企業です。1位になれそうなものを見つけたら、そこに一点集中して取り組むことが大事です。
④接近戦…エンドユーザーに直接営業する
 大量宣伝による広範な営業は強者の戦略です。会話やお礼のはがきなど、アナログな接近戦こそ、中小企業の戦い方です。

■すぐに、パクれ

 でも、こんな風に言われても、おいそれと方法が思いつくわけではありません。その時はどうするか。成功しているところの、できれば他業種のやり方をパクるのです。その勉強をするのに、同友会は最適な場所ではないですか?

■あるお弁当屋さんの話

 大阪のはずれにあるFCのお弁当屋さんの事例をご紹介します。駅から300mで、周辺は小規模な繁華街。ライバル店だけでなく、大手のファーストフード店もある。そこで彼は6000万円の年商を一億円にしました。ではどんな取り組みをしたのか。
・お客様にお礼のハガキを書く
・お客の名前を憶えて名前で呼ぶ
・顧客名簿を作る
・たまにはご機嫌伺いの電話をする
・来店客にお茶やおしぼりを出す
・営業エリアを絞る(半径1㎞)
・客層をしぼる
・来店客以外に事業所向けデリバリーを増やす
・飛び込み訪問によるあいさつ回りをする(1回5秒)
・顧客フォローでニューズレターを出す(当初は葉書)
・店頭にスタッフの自己紹介ポスターを貼る
・作業マニュアルを作る
・顧客を招いたイベントをする。顧客の集うコミュニティーを作る(そこから社員やパートも採用)
・顧客をリピーター、ファン、信者にする
 これらは、基本はランチェスター経営の勉強会で学んだものですが、具体策は隣の美容室で行っているものなどをパクって工夫したものです。そして取り組みが進むにつれて、お客様との関係が深まり、さらに進化していったのです。

■戦略眼で正しい努力を

 お弁当屋さんの実践、皆さんにもできそうなものばかりではありませんか?大事なことは、それに徹することです。そのためには、経営者に戦略眼があること、学び続けることが大事です。努力には正しいやり方があります。「頑張る」から「儲かる」に、皆さんが変化されることをお祈りします。