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2017.04.26

合同入社式 記念講演 「切り拓け、君の未来を!」

 今年も初々しい若者たちが同友会の会員企業に入社してきました。3会場で合同入社式を開催、広島会場42社 78人、福山会場18社34人、呉会場16社24人の門出を祝いました。
 広島会場で記念講演した㈱アイ・エム・シー ユナイテッドの代表取締役、今津正彦氏のお話の概要を紹介します。
 
■私の新人時代


 
 私は、高校を卒業してすぐに就職しました。入社したのは中古車販売会社です。就職が決まった時は大喜びしていました。
 入社して最初にしたことは、車の洗車でした。半年間ずっとです。ほかにも、プライス、車の値段を書く仕事もしました。プライスの書体は特徴的で、私は見よう見まねで書いてみましたが、なかなか上手にできません。2か月かけて、やっと読めるくらいになりました。
 このように、体で覚えたことはたくさんあります。営業もそうです。車を売りたい!と思っても何をしたらいいのかわからない。だから先輩の商談を横でじっと聞いていました。与えられた仕事ができるようになってきたころ、「ロールプレイングしてみようか」と言われました。先輩にお客様役をしてもらいいざやってみると、全くうまくいかない。「あなたが今できることでの一生懸命さが入っていない」と言われました。当時の私には知識が足りていなかった。気持ちばかりが先行していたのです。そんな私に先輩は付き合ってくれました。
 入社して半年ほど経ったころ、初めて車を1台売ることができました。お客さんの顔も、車の種類も、値段も、今でも鮮明に覚えています。毎日洗車をして、プライスを書いて、ロープレをして、そういった積み重ねがあったからこその結果だと思います。


 
■失敗から学んだこと
 
 失敗したことは2つあります。1つは、当時15歳ほど年上の工場長がいました。とても親しみやすい人で、友達感覚で接していました。するとある日専務から徹底的に叱られてしまった。「年上の人に対してその態度はなんだ!」と。このとき私は、親しき仲にも礼儀が必要なんだと気が付きました。たとえ本人が大丈夫でも、それを聞いている周りが不快に感じるものなのです。
 ここで皆さんに覚えておいてもらいたいことがあります。叱られるのはその人に可能性があるからです。「怒る」のは自分のためですが、「叱る」のは相手のためなのです。
 2つ目は、入社前のことです。すでに売れていた車で事故を起こしてしまいました。私のミスなのに先輩方も一緒に、お客様に謝罪しました。その先輩の姿を見たとき、この会社は中古車を売っているけど、同時に誠意を売っているのだと感じました。
 仕事をしていて嬉しかったことはありますが、それ以上に失敗のほうが心に残っています。間違いなく皆さんも多くの失敗をするでしょう。失敗はしないほうがいい。でも、自分が失敗しないとそれを人に教えることはできないのです。


 
■新人へ、3つのお願い

 これから社会に出る皆さんに期待することがあります。
 1つ、「作業」をしない、「仕事」をしなさい。作業とは、言われたことのみをすることです。仕事とは、問題解決です。自ら考え、行動しなければ自己成長につながりません。
 1つ、なりたい人を見つける。相談できる人、頼れる人、憧れる人のまねをしてください。
 1つ、夢を見つけて言えるようになろう。でないと失敗したとき、人のせいにしてしまいます。
 
■おわりに
 
 まずは3か月頑張りましょう。入社して最初の3か月は社会人になるための、心と体の準備期間です。元気よく声を出して、困ったときは周りに助けを求めてください。そうすれば乗り切ることができます。
 本日は新入社員の皆さん、各企業の皆様、誠におめでとうございます。