大学・短大・専門学校との共育懇談会 若者にとって魅力ある企業とは?! ~企業・就職課・学生で意見交換~
2月27日、ホテルグランヴィアにて、大学・短大・専門学校との共育懇談会が開催されました。
「若者にとって魅力ある企業とは!?」をテーマに、第1部はパネルディスカッション(パネラー①県立広島大学 経営情報学部 経営学科准教授 村上恵子氏、②㈱テクシード 楠原宗二郎さん③㈱山本屋 半田真弓さん。コーディネーターは㈱デイ・リンク 代表取締役社長 川口康之 氏)
第2部では企業・就職課・学生でグループ討論を実施しました。
経営者57名、学校就職課の先生25名、大学生32名の参加がありました。
●若者が持つイメージ
最初にパネラーの広島県立大学の村上恵子准教授氏より問題提起がありました。
地域における中小企業の役割は取引・雇用・納税という経済面での貢献という面と、交流・学習・住みやすさの改善等、社会面での貢献という2つの側面があり、地方創生・発展の鍵は中小企業にあるとの指摘がありました。
その一方でなぜ大学生が大企業を志向するのかという点について、県立広島大学が3・4年生にアンケートをしたところ、以下の傾向が見られたとのことです。
①ネームブランドを重視する、②安定性を求める、③条件を重視する、④キャリアデザインを意識する、⑤働く環境を重視する、⑥仕事の負担を意識する、⑦入社前に情報を入手したいと考える傾向の七つです。
●企業の発信力が大切
学生の持っている大企業・中小企業へのイメージが実態と異なっていることも多いですが、中小企業から入社後のことがイメージできる情報を学生がアクセスできないのではないかとの重要な指摘がありました。
世界に通用する高い技術力を有する中小企業や、地域資源を有効に活用している中小企業の存在を学生にアピールする必要があると同時に、時代の変化のスピードが速く、製品・サービスのライフサイクルが短くなる中、「将来性」や「企業のリスク」、「企業の状況対応力」も知りたいという学生の要求に応えることも大事とのことです。
●若手社員の声
村上氏の問題提起後、実際に中小企業で働いている社員2人の話で印象的だったのは、社内での協力体制について話が及んだ際でした。
お互いに顔の見えやすい中小企業ならではの部署を超えた協力や、部下のストレスを素早く感じとり、声掛けを常にしてくれる上司など、会社の、社員を「一人ぼっち」にさせない姿勢を感じ取ることができました。
最後には、「プレッシャーはあるが仕事を楽しみながらやっている」、「ここまでがあっという間だった、理想にはまだほど遠く、早く他の人をサポートできるようになりたい」など頼もしい感想が出ました。
●学生の感想
学生からは以下のような意見が寄せられました。
・中小企業の経営者の方、他大学のキャリアセンターの方のお話を聞く機会はめったにないので、本当に良い経験となった。中小企業の魅力を知ろうとする姿勢が私たち学生にも求められていることを痛感した
・中小企業がどのような考えを持っているのかあらゆる目線で感じることができました
・やりがいがあり個人的なスキルアップにも繋がる所が中小企業の良い所なのではないかと感じた
ここ数年、中小企業にとって厳しい採用環境が続いています。求人社員教育委員会では、学生にどう中小企業の魅力を伝えるか苦戦しています。