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2016.10.04

会員訪問 「地域に愛され、誇りを持てる会社に」 ㈱モンテドール 代表取締役  杉 田 雅 之 氏(広島東支部)

05p12005年事業承継、法人設立。3店舗、従業員22名。年商2億円

三代目で事業承継、急成長

 杉田氏は、三代目として事業承継。祖父が杉田ベーカリーというお菓子の卸業、父が広島市山本に移転し「モンテドール」というケーキ屋を開店。当初は、町の発展と共に順調に売り上げを伸ばしましたが、周辺の環境変化もあり低迷。杉田氏は大学生の時に、「このお店を何とかしたい。自分にしかできない」と決意、卒業後に神戸のダニエルという繁盛店(ケーキ屋、レストラン、パン屋、カフェ)で四年間修行をして実家のお店に戻りました。

05p2ハーベストタイムの店内

年商三百万円から急成長

 会社に戻って最初に実施したのは、父のケーキ屋を壊して、新しいケーキ屋を創る事でした。大反対を押し切り「ハーベストタイム」という店をオープンします。ケーキ屋でランチが食べられると大繁盛しますが思うほど売上は伸びません。それならばと「お客様が買って帰りたくなる看板商品」を作ろうと考えます。
 父が作る大好きだったロールケーキ。祖父、父、自分が三代にわたりケーキを作り続けて百年、「百年のロールケーキ」として売り出します。メディアにも取り上げられ、年商は十倍の三千万円を超えました。

経営者にしかできない事

 しかし、ケーキ屋は朝が早く、大繁盛のランチやこだわりのロールケーキで休む暇もありません。新しく綺麗なお店には「ここで働きたい」とスタッフが来てくれますが、一か月も経たずに辞めていきます。更には親御さんからのクレームも入ります。
 当時は「新規オープンで、大繁盛店。忙しくて当たり前。辞めていく方が悪い」と思っていました。
 そして三年目のクリスマスイブに、ずっと二人でやってきたオープニングスタッフが倒れます。幸いにも過度の疲労で命に別状はありませんでしたが「さすがにこれではダメだ!自分のやり方が間違っている」と痛感しました。
 社員、家族が安心して働ける環境を作るのは社長である自分しかできません。
 新卒採用にも取り組み、定着の為、様々な取り組みをしました。現在は、三年後の目標を一緒に考え、必要な基礎を身に着けてもらう制度を実施しています。

同友会での学び

 先日、青年部の会員さんを通じて、㈱EVENTOSの川中社長とお会いしました。初対面でしたが、私の悩みや課題を聞いていただき、川中社長の経営理念やビジョン、現在の取り組みなどを聞かせていただきました。驚きと同時に、まだまだ頑張ろうと感じました。また、川中社長が同友会の共同求人や社員教育を最大限に活用され、会社の変革をされている事もお聞きし、私ももっと同友会を最大限に活用したいと感じました。
 今年の七月に青年部の中四国交流会で分科会の報告者に指名されました。当日まで数回の打ち合わせ、自社の方向性やビジョンを整理する事が出来ました。

05p3

Happy Jump Project

 ㈱モンテドールは、当初は「生き残るための経営」をしていました。一〇年を経過し、ケーキ屋、パン屋、カフェを経営。「地域で愛され、認められる」存在になっていると自負しています。お客様に真剣であり続けてくれる社員に「これからは働いている自分たちがもっと幸せになろう!」と言うようになりました。
 今後は、自分たちが誇りに思える、特別な会社にしていきたいと考えています。
 先ずは、会社の中に核を作り、お客様、地域に拡げていくイメージです。
 スタッフと討議を重ね、お客様に訴える会社の理念は「食べる時間を、つながる時間に」とし、お客様や地域の皆さんに分かり易いものになりました。