4.県総会・第3分科会「会づくり」
- 開催日時:
- 2016/04/24(日)
- 会場:
- リーガロイヤルホテル広島
- 報告者:
- (株)タテイシ広美社 立石 克昭 氏
「同友会の役員の役割とは何か」
問題提起者:㈱タテイシ広美社 立石克昭氏(代表理事)
●役員の役割とは①~自分の会社をよくすること~
私が同友会に入会したのは平成元年、35歳の時でした。共同求人を目的にした入会で、地区会へは出席しませんでした。親しい友人に声をかけられ、毎月地区会に出席するとすぐに地区会長が回ってき、以来、支部長を経て現在の代表理事まで18年間、役員を続けてきました。
地区会長を引き受けるときも出来ない言い訳をしましたが、支部長の話が来たときは、10人に満たない会社が650社のリーダーを務めていいものか迷いました。
支部長の本当の役割を知って、よしやろうと思えるようになったのは、福山支部の役員研修会を受けたことでした。当時、中同協の事務局長だった蓮見氏が「同友会のための同友会はしないでください。役員の役割とは、まず、みなさんの会社を良くすることです。同友会の役員を務める会社、会社をよくしていこうと言っている会の役員の会社が衰退しては意味がありません。言葉が悪いのですが、同友会の商品見本になってください。」と言われました。
そうか、まず自分の会社を良くしていけばいいんだ、と役員の役割が腹に落ちました。今、代表理事を務めていますが、その代表理事の経営が衰退しているとすれは、それは大きな問題です。売上を落とせない、社員に対しても人を生かす経営を実践しなければならない、大きなプレッシャーですが、そのお陰で、今期も成長することができました。
●役員の役割とは②~地域に同友会型企業を広げること~
もう一つの役員の役割は、地域のことを考えるということです。地域のこととは、会員増強のことです。
私も地区会長時代は、なぜ、数字を決められて増強しなければならないのか支部に反発していました。しかし、今はみなさんにノルマを言いたい気持ちです。
実は、会員増強をする意味が大事です。それは、この地域、広島県に「同友会型企業」を増やしていくという使命が役員にはあるということです。同友会の考え方を実践する企業がいっぱい増えたら、この地域は必ずよくなります。これを理解された広島信用金庫さんは、同友会と連携協定を結ばれたのです。
では、同友会型企業とは、どんな企業でしょうか。
【同友会型企業とは】
会社の進む方向が明確でそれが社員と共有できている/地域に雇用の場を提供でき、地域からあてにされる会社である/社員の自主性が発揮でき、自立した社員が育つ環境がある/社員の意見が取り入れられ、また経営者も社員に相談できる自主・民主・連帯が実践されている会社/経営者・社員同士の連帯感があり、同じ方向に向かえる
具体的には経営指針の成文化と実践です。「同友会型企業」は、会員の中でも十分広がっていません。まずは会員のみなさんに広げることが必要です。そして、3000名、4000名、県北まで「同友会型企業」が広がれば、地域は絶対によくなります。だから増強目標は数あわせのではないのです。この地域に「同友会型企業」をつくっていくことが我々役員の大きな使命でもあるのです。
●今年のスローガンについて
私は今年のスローガンの「夢とプライドを持って」という部分に注目してもらいたいと思います。中小企業は素晴らしい存在です。地域に根ざして地域を支え、雇用をつくりだしているのです。
「故郷に錦を飾る」という言葉があります。これはこれで素晴らしいと思います。しかし、私は「故郷で錦を織り続ける会社の方が素晴らしい」と思っています。
まず、中小企業経営者であることに誇りを持ち、社員が誇りを持てる企業づくりをすすめ、会社をよくしていくという本質の勉強会が開かれるように、皆さんとともに取り組んでいきたいと思います。
経営の匂いがする勉強会を開催して、みなさんの会社を、会員の会社をこの地域の会社をよくしていきましょう。(文責 事務局 源田)