憲章条例プロジェクト・政策委員会合同視察研修「福岡県田川市中小企業振興ビジョン取り組み報告会」へ参加しました
- 会場:
- 福岡県田川市
- 文責者:
- 事務局 源田
■かつて炭鉱で栄えた福岡県田川市へ
3月16日、憲章条例プロジェクトと政策委員会は合同で、福岡県田川市へ中小企業振興基本条例についての視察研修を行いました。広島大学の准教授、呉市の職員を含む、14名での視察となりました。
田川市は、2015年に「中小企業振興基本条例」を制定、この条例の目的実現のために2016年に産業振興会議を設置、さらに具体的な取り組みを進めるために、2017年に「実務責任者会議」を設置、4つの部会からなるこの会議はそれぞれ毎月開催され、条例の目的達成のために、具体的な取り組みを進めています。
振興条例の下、実態調査が行われ、その調査結果を踏まえて「田川市中小企業振興ビジョン」がまとめられ、実現のための方針が示されました。
今回視察研修は、2023年度のまとめとして、このビジョンに基づいて取り組んできた、実務責任者会議の成果や課題を報告する報告会へ同席させていただきました。この報告会は市民にも公開されているオープンな報告会でした。
■県立大学による振興基本調査
冒頭に市長のあいさつ、田川市の担当者からビジョンの概要について報告があり、次に福岡県立大学人間社会学部公共社会学科の学生による「中小企業振興基本調査の分析報告」がありました。今回の調査は振興ビジョン「みんなでつくる地域内経済循環~企業・市民・学校・行政がひとつになって持続可能なまち田川をめざして」の実現のために、①事業所の状況、②人材確保の状況、③売上・収益の状況、④今後の事業展開、後継者問題、⑤中小企業振興基本条例の認知、⑥新たな取り組みについての課題、⑦企業と市民をつなぐマッチングサイ「KIBITTE」の需要についての市内事業者の考えを明らかにすることを目的に実施されたものです。
調査結果は、学生がそれぞれ問題意識に基づき様々なクロス分析で詳細な報告がありました。8名の学生により幅広い視点からの分析結果報告は圧巻でした。何より地域課題を地域の学生が明確にし、行政や中小企業者、市民に提起している学生の姿はうらやましさを越え感動的でした。
■将来の地域を担う若者と共に
基本条例を原点にビジョンを展開し、具体的な実行組織を形成し、特に地域の若者を巻き込んで地域づくり進めている田川市の姿は大変学びが多く刺激的でした。なにより、開会あいさつから懇親会までフル参加をした市長の姿勢、今年高校を卒業するたがわPlannersの生徒に市長が卒業証書を授与、中小企業経営者や学生、行政担当者、そして市長まで懇親会の場で地域の未来を語り合う姿はあこがれとともに、田川のいこりをもらう視察研修となりました。今後の憲章条例・政策活動につなげて参ります。