広島北支部例会 持続可能な社会づくりへの第一歩(報告要旨)これからの企業課題「サステナビリティ経営」とは?!
- 開催日時:
- 2024/08/27(火)
- 会場:
- 西区民文化センター
- 人数:
- 34名
- 報告者:
- (株)プレゼントデザイン 代表取締役 川端 順也 氏(広島東支部・県環境経営委員長)
- 文責者:
- 事務局 橋本
■独立の経緯「子どもたちの未来を守る」
一級建築取得後、ワーキングホリデーで1年間滞在したニュージーランドで、2011年2月22日に大きな地震が起き、日本人も含め、多くの人がなくなりました。ボランティアに行くつもりで準備をしていましたが、3月11日に東日本大震災が起きました。その半年後に仙台・福島・千葉・東京をレンタカーで走りました。津波で壊れていない町まで、電気がともらないことに衝撃を受けました。
津波には勝てなくても、省エネはできます。発電所も太陽光発電も、同じ電気を作る装置です。私の仕事は建築業でもあり、エネルギー産業にもなると思いました。
2013年に独立。最初に作った経営理念は「持続可能な社会実現に貢献し、『子供たちの未来を守る』」です。今も理念は変わっていません。
■なぜ環境経営が取りざたされているか
確かに建築業は低酸素社会実現に貢献しやすいですが、環境経営のテーマは低酸素だけではありません。現在、社会はVUCA(ブーカ、予測困難で不確実)な時代だといわれています。ですから、今までのビジネスを再構築する必要があるのです。それをSDGsをヒントに模索することが大事です。
しかしSDGsの目標はとても大きいです。一中小企業では達成できない、と思うようなものもあります。ヒントにするコツは、SDGsを区分化することです。その中で、自社が取り組めそうな問題を抽出して取り組んでいくことが大事です。
ポイントは、未来に向けて、「地域にどんな課題があるか」「どんなビジネスチャンスがあるか」「環境に何ができるか」「どんな人間関係があるのか」の視点から考え、実践することです。
■経営指針書にSDGsを取り込もう
SDGs経営のメリットは、大きく分けると①地域創生、②ビジネスのアイディア獲得、③将来の人材獲得、④新しいビジネスパートナーの獲得、⑤海外市場(市場の拡大)などがあると思います。また、融資(投資)先としての評価も高まります。
経営指針書にSDGsの考え方を取り入れ発信することで、会社ブランドの確立、新卒や若い方の採用、金融機関からの融資などを有利に進めることができます。「持続可能な会社」にしたいのであれば、取り組まない理由はありません。
広島同友会には優れた取り組みを進めている会員さんも少なからずおられます。ぜひ参考にして、人を生かし、ちゃんと儲けて、地域や社会に貢献できるビジネスを構築しましょう。