活動レポート
  • ホーム
  • >活動
  • >「職人と経営者の狭間~完璧な人間になれないか~」福山支部P地区会
2024.09.30

「職人と経営者の狭間~完璧な人間になれないか~」福山支部P地区会

開催日時:
2024/08/22(木)
会場:
ローズコム
人数:
32名
報告者:
(有)山本産業 山本 朋生 氏
文責者:
髙見建設(株) 髙見 浩司

体験発表では生い立ちから前職の料理人になった経緯、阪神淡路大震災の経験とホテルへの就職等の経験を経て、現在、後継者として、会社の後を引継ぎ、鉄職人と経営者の狭間で葛藤している課題や考え方について報告して頂きました。
氏は根っからの職人で、料理人時代と同様に、鉄職人としても「いいものを作る」「お客様に職人技で感動を与える」という考え方で仕事に取り組んでいます。入社1年で会社役員となり、他の社員からの反感など人間関係に苦慮しながら、とにかく鉄職人として技術習得に努力してきました。父上が年齢により現場から離れた上に、リーマンショックにより仕事が激減し、経営状況も悪い状態が数年続きました。

その後、経営に関わるようになり、代表取締役に就任しました。会社の経営状況を把握し、年商を上げ、利益を出すためにどうしたらよいか考えました。通常業務は労働時間と作業人数で売上が決まり、与えられた条件の中で利益を出していくためには、空いた時間に別工事ができるよう受注に力を入れ、効率的に仕事をする事で、売上・利益を順調に伸ばしています。今後、会社を良くしていくためには、経営者に専念した方が良いのかと思いつつ、職人としても続けて行きたい。最高の経営者、最高の職人を両立することを模索しています。

グループ討論では「経営者として優先しているものは何か?」「雇用と人材育成の面で何をしたらいいか」「プレイヤーと経営者の割合」などをテーマに討論を行いました。経営者として優先しているものとしては、仕事の確保、利益率、社員の待遇、雇用など会社や境遇によって様々な意見がありました。雇用と人材育成については、経営者として、明確なビジョンを示しうえで社員の意見を吸い上げ、5年後10年後の会社の姿をイメージして雇用や教育に取り組む必要がある。プレイヤーと経営者の割合について、プレイヤーの割合が高い意見が多かった。
我々の企業規模では、会社を経営していくうえで、プレイヤーとマネージャーはどちらも欠かせないものですが、経営者と社員にはそれぞれ役割分担があります。経営者にしかできない事を優先的に行っていく必要があると思います。
マネージャーとプレイヤーの両立について改めて考える例会となりました。ありがとうございました。