条例の具体化を進め、中小企業が輝き、人が輝く広島へ!~政策委員会 広島県商工労働局との懇談会を開催~
- 開催日時:
- 2024/09/09(月)
- 会場:
- TKPガーデンシティ広島
- 人数:
- 51名
- 報告者:
- 広島県商工労働局人的資本経営促進課長 平賀 崇史 氏、広島県中小企業家同友会 呉支部長 中里 嘉孝 氏(呉精器工業(株))・専務理事 源田 俊彦 氏
- 文責者:
- 事務局 源田
9月9日、第21回目となる広島県商工労働局のみなさんとの懇談会を開催しました。商工労働局からは梅田局長以下、18名、同友会は県理事、政策委員、事務局32名が参加しました。
この懇談会は、広島県が中小企業・小規模企業振興基本条例を制定した2019年からは、条例に基づく「会議」と位置づけられ開催されています。
懇談会は、立石代表理事と梅田局長のあいさつでスタート。最初に源田専務理事から第1回アンケートの報告がありました。景況「DI=8」、半年前から2ポイント改善するも、製造業・建設業が悪化する中、卸小売・サービス・その他が引き上げている。賃金を上げたのは67%、上げ幅5%までが80%、価格転嫁状況は、できていない20%までを合わせ73%。その結果、「人件費の増大」が経営問題の第1位に。人手不足53%、正社員が不足42%。賃上げに取り組むも転嫁はできず経済は上向かない状況で経営を圧迫しているという報告でした。
■中小企業の存在意義を地域に広げる
広島県からは、平賀人的資本経営促進課長から「人的資本経営の促進について」をテーマに問題提起がありました。「人的資本経営」とは、人材を労働力として消費するのではなく、その人材が持つスキルや知識、経験などを資本として捉え、その価値を最大に引き出すことで、中期的な企業価値向上につなげる経営の在り方と定義されています。同友会の労使見解(人間尊重の経営)に繋がる部分があると感じました。
同友会からは、中里呉支部長から、「中小企業の存在意義を地域に伝える」をテーマに問題提起を行いました。呉支部が長年取り組んできた高校の先生との懇談会や呉市と共催している高校生と保護者のための企業ガイダンスについて報告。目先の採用ではなく、地域で人を育み地域に人を残す取り組みであるとの報告でした。
その後、「中小企業の存在意義をどう地域に広げていくか~地域で働く選択肢を持つ若者をどう育むか」をテーマにグループ討論で意見交換を進めました。
最後に、「広島県への政策要望 第8回」を粟屋代表理事から梅田局長へお渡ししました。(全文は同友ひろしま9月号に掲載)梅田局長から、県政へしっかりと反映していきたいとのお言葉をいただきました。
その後、懇親会でさらに交流を深めました。全員スピーチを行い、現在取り組んでいることやプライベートでの出来事を発表しました。印象に残ったのは梅田局長のスピーチでした。アンケートの高い回答率を受けて「日々の活動がきっちりされているからこそ、この回答が得られていると思う。他の会ではなかなか考えられない」とのお話しでた。内外の高い期待に応えられるような企業づくり、同友会づくりを進めると共に、中小企業の置かれている現状や要望をしっかりと発信し、豊かな地域づくりにつなげていこうと改めて決意する懇談会になりました。