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2024.11.21

呉支部 高校の先生方と経営者との懇談会「若者が地域の中小企業に希望を見出すために」

開催日時:
2024/10/08(火)
会場:
クレイトンベイホテル
人数:
高校の先生、行政等13名、会員22名
報告者:
問題提起者:香川同友会 副代表理事 関本亜紀氏((株)アロバー 代表取締役)
文責者:
事務局 木下

毎年春と秋の年二回開催している恒例の行事で、「共育」について意見交換し、先生方と経営者の相互理解を深めることを目的としています。
10月8日に開催され、外部からは高校の先生、行政等13名、会員22名の参加がありました。懇談会の概要をお伝えします。

「共育型インターンシップ」とは

まず問題提起として、香川同友会 副代表理事 関本亜紀氏((株)アロバー 代表取締役)をお招きし、「地域で若者を育て地域に若者が戻る(残る)活動~共育型インターンシップで地域を担う若者を育む」と題し、ご報告頂きました。
香川県の最大課題は人口減少。1999年のピーク103万人から2040年には81万人にまで減少すると予測されています。県内の高校卒業生8437人のうち、進学者は4840人。その約80%は県外へ進学。一方、就職者1347人のうち13.2%は県外に就職。「子どもたちが香川で自分らしく生きる希望を持つことができるような地域づくりが必要だと感じました」と関本氏。
メインテーマである「共育型インターンシップ」とは、2019年度より香川県立三木高等学校と連携した「インタビューシップ」です。これは生徒が企業の経営者や社員にインタビューすることで、「働く意味」を学ぶ新しい形のインターンシップです。

受け入れ企業は必ず経営理念を掲げ、生徒はその理念や夢、地域活性の想いをインタビューし、その後成果発表会で発表します。これは、単なる職業体験ではなく、キャリア教育を重視し、「何のために働くのか」を考える内容となっています。

地域に希望を見出だすための取り組み

企業がこれに取り組む目的は「何のために経営しているのか」を再認識するためです。理念や自社の取り組みを見つめ直すきっかけとなり、社員教育に繋がります。
一方の生徒は、1社1名の受入れ形式により主体的に行動せざるを得ず、大きな成長を遂げます。さらに学校や家庭以外の大人と関わることで、学ぶ機会や視野が広がり、働くことへの意識がポジティブに変化するのだそうです。
「共育型インターンシップは、若者が地域の中小企業に希望を見出し、地元に残る・帰るきっかけの一つになり、地域に希望を見出だす取り組みだと信じています。地域の課題は、自社の課題でもあります。自社の課題解決で良い会社になることができます。良い会社にするために経営者が学び成長することで良い経営者になります。自社の課題解決で地域の課題解決につながります。地域の大人たちが地域の子どもたちと関わり続けることで、地域やそこで暮らす大人たちに希望を持ってくれると思います」というお話が印象的でした

親の背中を見るようなインターンシップに

問題提起を受けて、「地域で若者を育て、地域に残すには」というテーマで、グループ討論を行いました。
最後に、アンケートによる先生方の印象的な感想・コメントをご紹介します。
「インターシップを単なる職業体験とせず、企業を深く知ってもらう取り組みや親も巻き込んだしくみで、素晴らしいと思いました」

「インターンシップの意義を考えさせられた。2~3月から始めるインターンシップに生かしていきたい。親の背中を見るようなインターンシップにしたいと思います」「他の県の取り組みを知る機会になったので、学校で考えてみようと思った」。
 学校側にとっても、企業側にとっても、学びと刺激が多かった懇談会となりました。