「社員と会社を守るために、M&Aを実行した、スイーツ社長のココだけの話」尾道支部例会
- 開催日時:
- 2024/11/19(火)
- 会場:
- 尾道市役所
- 人数:
- 61名
- 報告者:
- (有)共楽堂 代表取締役 芝伐 敏弘 氏
- 文責者:
- (有)村上鉄工 村上 直史
(有)共楽堂は、ひとつぶのマスカット、大いちご大福、ほくほ栗など、旬の食材を活かしたお菓子や、広島を代表するお土産の広島チョコラを製造、販売されております。
芝伐氏は20代前半に共楽堂に入社しましたが、その時の経営状況は良い状態ではありませんでした。少しでも会社を良くするために「東京で売りたい」という強い気持ちを持って東京に向かい、飛込で百貨店に営業をかけましたが出店は断られるも「催事なら良いですよ」と言われ、「催事なら出店出来るんだ」と学び、2店舗目では「催事なら良いですか?」と学んだ事をすぐに活かして出店を決めました。
出店された時も「まずは試食をしてほしい」と考え試食して貰えるように考え行動し、「売り場に誘導したい」からアプローチの方法を試行錯誤されたりと、こうしたいという自分の想いを相手の視点から考えながら実践する学びを得ました。
また、芝伐氏から人脈の大切さも学びました。
大卒の方に、人脈の広さに感動されて2名採用することとなり自身の経営が楽になったエピソードや、広島チョコラを開発し、広島駅で販売する前に自分達でブランド力を付けて売りたいと思っているいた時には、たまたまアナウンサーの方にお会いし、テレビで紹介される事で、広島駅の方から売らせてくださいと良い条件で販売すること出来ました
テーマにもあるM&Aを考えたきっかけは「社長が死んだらどうなるんだろう?」と会社と社員の将来を守るためにM&Aを実行しました。M&Aをしてもらう候補が3社あり、「グループに農園があるので、ほくほ栗の栗を作りましょう」と言っていただいたグループ会社さんに決まりました。
M&Aを行って将来の不安は無くなったがグループ会社からの売上ノルマが増えたので、それを達成するために新しい自社の取り組みとして、管理会計、営業管理、広島チョコラの販路拡大、新商品の開発と、経営理念にある「おいしいお菓子を通じてできるだけ沢山の人に小さな幸せを感じていただく」その熱い想いは変わりません。
グループ討論は「事業承継をどのように進めていくのが良いと考えますか?」というテーマで行いました。参加者には事業承継を今後する方、事業承継を受ける方がおられ、双方の視点から討論を行いました。
事業承継をするためには、承継者の資質や知識、想いの共有、その他にも事業承継のための準備はたくさんあるので、タイミングは早くから準備を行い、社長が元気な内に承継を行うのが良いとう意見もありました。
また創業された方は事業承継を受けてもらうために事業の拡大や強みを確立し、ほしいと思われる会社にしたいという意見もありました。
「社長の役割は未来を作ること」とよく言われますが、まさに会社と社員の未来のために日々考えていかないといけないと学びとなる例会でした。