呉支部

~現在は過去の集大成「若い人を採用したい」
という願いが地域を支える~

 1986年、第1回広島県経営研究集会の案内に興味を示した約10名の経営者が参加しました。「学ぶ会が欲しい」「産業ピラミッドの会ではなく、自分たちの会である、同友会を作ろう」との機運が生まれました。1987年2月には、呉準備会が設置され会員増強を進めました。同年10月、会員数103名で呉地区会が発足し、1988年5月、県同友会15周年に合わせ、会員数168名で呉支部が発足しました。

 支部発足時は地区会はなく、10の委員会のいずれかに会員が所属しました。1990年4月より地区会がスタート、呉海岸・呉中央・呉中央東・呉中央北・広中央・広東・広南・広北の8地区会を置きました。その後、地区会の新設や統廃合を経て、2023年度現在、呉中央・呉南・昭和・広北・広東・広西・芸南・音戸倉橋の8地区会となっています。

 1991年、第6回広島県経営研究集会を呉支部の設営で開催。1992年4月、青年部会発足。活発な活動により1996年度には、過去最多の会員数549名に達しますが、1990年のバブル崩壊の影響や活動のマンネリ化から退会者が増え始め、300名後半から400名弱で推移しました。2023年度現在、期首会員数434名です。

 2023年7月、35周年を祝し記念行事が開催され、基調講演(講師:堀江貴文氏/実業家)には呉支部会員をはじめ、県各支部の会員や呉市内の経営者等、600名以上が集う一大イベントとなりました。

呉工部会から広がる地域との関係

 支部発足当初から委員会活動が活発に行われ、中でも求人委員会では広島支部の共同求人活動に参加した企業を中心に、当時採用が難しかった呉工業高校の生徒を新卒採用することを目指す呉工部会を設置しました。進路指導担当や担任の先生方との懇親を深めることに務め、バスにのせて各企業・工場を訪問視察等を行いました。これがきっかけになって「高校の先生方との懇談会」を開催するようになり、現在まで継続しています。インターンシップの受入も始まり、高校や職業訓練校など、学校との関係は強固なものとなりました。また、当時の求人委員会は、一般求人と高校求人(呉工部会)の他に中途求人の3部門がありました。中途求人では、自衛隊の納入業者の会員を中心に、海上自衛隊援護業務室と継続的に交流を進め、自衛隊退職者の採用活動に力を入れました。

 近年では新卒採用の為、保護者に地元の中小企業をもっと知ってもらう活動として、2017年に地域内連携推進委員会よる「ビジネスマッチングフェア」を開催。これがきっかけとなり、2018年からは呉支部主催、呉市共催で「高校生と保護者のための企業ガイダンス」を開催し、出展企業100社以上、来場者数は500名を超えるなど、学校関係からも授業の一環として参加する行事となり、継続的に開催しています。

高校生と保護者のための企業ガイダンス

 呉市との関係づくりは、地区会づくりの段階から継続的におこなってきました。先ず呉市を知ることから始める為、市職員を招き「孫子の代にどんな呉を残すか」をテーマに、呉市の歴史から行政の方向性までを学ぶ「呉学」を開催するなど、地域理解を深め、他団体との協力関係を築いていき、2019年に制定された「呉市中小企業・小規模企業振興基本条例」づくりへと繋がりました。
こうした活動が、同友会・市・学校・援護室の合同忘年会を開催するような、緊密な地域関係を構成してきました。これ等を支えたのが、高い組織率です。県内で唯一、対法人企業数10%超の呉支部です。

歴代支部長(会社名は当時)

初 代(支部発足〜1993年度)  土肥惇造 氏/(株)土肥工務店
2代目(1994〜1997年度)   清水千備 氏/(株)ワゴーエンジニアリング
3代目(1994〜2003年度)   瀬島髙志 氏/合同呉運送(株)
4代目(2004〜2007年度)   鈴木正利 氏/(株)ヒューズ電気計装
5代目(2008〜2011年度)   橋本孝則 氏/(株)トゥモロー
6代目(2012〜2015年度)   今村徳房 氏/(有)イマムラ
7代目(2016〜2021年度)   相川敏郎 氏/(株)スタジオアイ
8代目(2022年度)       大澤仁志 氏/(株)オオサワ創研
9代目(2023年度〜)      住岡和美 氏/㈲寿木工

(記 2023年度呉支部広報委員会)

支部の活動報告